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【アナリスト水田雅展の銘柄分析】ジョルダンは強基調を確認、15年9月期の増収増益見通しを評価して9月高値試す
- 2015/1/7 07:50
- アナリスト水田雅展の銘柄分析
経路検索ソフトのジョルダン<3710>(JQS)の株価は、12月5日の戻り高値827円から12月16日の679円まで調整したが、切り返しの動きを強めて1月6日には773円まで戻す場面があった。強基調を確認した形であり、今期(15年9月期)増収増益見通しを評価して9月高値884円を試す展開だろう。
乗換案内事業(無料版「乗換案内」、有料サービス「乗換案内NEXT」「乗換案内Plus」、総合旅行サービス「乗換案内トラベル」、および広告、グルメ・運行情報サービスなど)を主力として、マルチメディア事業(電子出版・紙媒体出版、ニュース、教育、その他コンテンツ)や、その他事業(受託ソフトウェア開発、その他新サービス)も展開している。有料サービス「乗換案内NEXT」「乗換案内Plus」の14年9月末有料会員数は約55万人に達している。
「移動に関するNO.1情報プロバイダー」を目指し、新サービス開発や機能充実に向けてM&Aやアライアンス戦略も積極活用している。12年9月にグルメぴあネットワークを子会社化(13年4月吸収合併)し、12年11月にはネット旅行販売・情報提供のイーツアーを子会社化、14年7月には合弁で「ミール・プラス」事業のRemunera Jorudan(レムネラ・ジョルダン)を設立した。一方ではマルチメディア事業における不採算事業からの撤退を進めるとともに、新たな採算事業も模索している。
今期(15年9月期)の連結業績見通し(11月13日公表)は、売上高が前期比4.2%増の45億円、営業利益が同3.3%増の6億円、経常利益が同1.2%増の6億20百万円、純利益が同2.7%増の3億90百万円、配当予想が前期と同額の年間13円(期末一括)としている。
製品・サービス別売上高の見通しは、乗換案内事業が同2.8%増の42億60百万円(モバイルが同2.0%減の10億50百万円、広告が同15.4%増の3億30百万円、個人向けが同11.8%減の90百万円、法人向けが同7.1%増の9億30百万円、旅行が同4.2%増の16億50百万円、グルメが同9.5%減の2億円、他乗換が同11.1%増の9百万円)、およびマルチメディア事業が同3.0倍の1億円、その他が同横ばいの1億40百万円としている。
乗換案内事業では、スマートフォン向け有料サービスの機能強化・会員獲得を推進し、スマートフォン向け無料サービスにおける広告、法人・自治体向け案件、旅行関連パッケージ商品などの販売拡大を見込んでいる。マルチメディア事業では、前期に設立した子会社の悟空出版において出版事業をあらためて展開する。中期的には訪日外国人旅行客の増加や20年東京夏季五輪開催も追い風となって収益拡大基調が期待される。
株価の動きを見ると、12月5日の戻り高値827円から一旦反落し、12月16日には679円まで調整する場面があった。しかしその後は切り返しの動きを強めている。1月6日には773円まで戻す場面があった。好業績見通しを評価する流れに変化はないだろう。
1月6日の終値753円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS74円72銭で算出)は10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間13円で算出)は1.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS764円87銭で算出)は1.0倍近辺である。
週足チャートで見ると12月16日の調整は長い下ヒゲを付けて切り返し、26週移動平均線がサポートラインとなって13週移動平均線を回復した。強基調を確認した形であり、今期増収増益見通しを評価して9月高値884円を試す展開だろう。