ラクーンの第3四半期はスーパーデリバリーが暖冬の影響を受けたが増収増益
- 2016/2/26 07:01
- 決算発表記事情報
■Paid事業が順調に推移
25日の引け後発表されたラクーン<3031>(東マ)の第3四半期は、スーパーデリバリーが暖冬の影響を受けたものの、Paid事業が順調に推移したことで、増収増益となった。
16年4月期第3四半期連結業績は、売上高16億41百万円(前年同期比8.1%増)、営業利益2億80百万円(同10.4%増)、経常利益2億77百万円(同8.0%増)、純利益1億77百万円(同11.8%増)であった。
同社の事業は、EC事業、Paid事業、売掛債権事業を展開している。
EC事業は、主力の「スーパーデリバリー」では、質の高い会員小売店、出展企業を獲得し、客単価、稼働率の向上を図り、両者の継続した取引を拡大することで流通額の増加を計画している。
昨年の8月25日からスタートした越境サービス「SD export」は、寄せられたニーズを基に細かな仕組みの変更を行っている。会員小売店舗数、流通額共に堅調に増加している。また、国内販売向けである「スーパーデリバリー」についても、海外の会員小売店による海外発送代行サービスを通じた海外流通額が増加しており、「SD export」と合わせた海外流通額は前年同期比50%以上増加している。
一方、国内流通額については、暖冬の影響を受けたこともあり、「スーパーデリバリー」の流通額は70億27百万円(同1.0%減)となった。
「COREC」については、第3四半期末のユーザー数は4,736社となり、受発注件数も順調。
以上の結果、EC事業の売上高は、11億71百万円(同1.7%増)、セグメント利益1億67百万円(同3.4%増)であった。
Paid事業については、知名度も向上し、大手企業の加盟企業獲得も増加している。第3四半期間で「LINE(R)」への対応を開始した。こうした取組の結果、加盟企業数は1600社を超え、取引高は、96億46百万円(同27.2%増)となった。
その結果、売上高2億54百万円(同30.6%増)、セグメント利益09百万円(前年同期△14百万円)と順調に推移している。
売掛債権保総事業は、堅調に拡大していて、売上高4億92百万円(前年同期比18.0%増)、セグメント利益79百万円(同3.3%増)であった。
第3四半期業績が概ね計画通りに推移していることから、通期業績予想は当初予想を据え置いている。
今期16年4月期連結業績予想は、売上高22億70百万円(前期比10.4%増)、営業利益4億15百万円(同23.5%増)、経常利益4億10百万円(同25.4%増)、純利益2億60百万円(同29.4%増)と増収増益と最高益更新を見込む。
配当については、15年8月1日に1対3の株式分割を実施したことから、今期の4円50銭は、実質2円24銭の増配となる。業績拡大と共に配当も増加している。