【話題株】位置情報ゲーム株に注目強い

■フジテレビが米大手に出資、モバイルファクトリーは観光プロモーション、大幅減額の任天堂が切り返す

 週明けは任天堂<7974>(東1・売買単位100株)モバイルファクトリー<3912>(東マ・売買単位100株)など「位置情報ゲーム」を手がける銘柄の強さが言われた。株式市場の物色テーマとしては、まだフィンテック(金融IT)関連株や「AI」(人工知能)関連株などに比べて目立たない印象だが、全体相場が手掛かり難に陥った場合には売買人気が本格的に波及する期待が出ている。

 任天堂は29日、3月通期の業績見通しの大幅な減額発表を受け、朝方に860円安の1万5110円(5.4%安)まで下げたが、後場は380円高の1万6350円(2.4%高)まで上げ、相場の強さをみせつけた。

 同社は、米・グーグル社の社内事業から発展して位置情報ゲームの世界的人気作「イングレス」(Ingress)を運営するナイアンティック社(Niantic,Inc.カリフォルニア州)に出資したと2015年10月に伝えられ、16年中にもスマートフォン向けの位置情報ゲーム「Pokemon GO」(ポケモン ゴー)をリリースすると伝えられている。DeNA(ディー・エヌ・エー)<2432>(東1)との提携などにより、スマートフォン向けゲームへの本格的な取り組みが注目されており、目先的な業績動向は過去の要因と受け取られた様子がある。

 また、モバイルファクトリーは駅に関する情報を盛り込んだ位置情報ゲーム「ステーションメモリーズ!」(略称「駅メモ!」)や、位置情報連動型ゲーム「駅奪取」などが人気。3月1日付で、エイチ・アイ・エス<9603>(東1)を発起人として、自治体・観光協会と連携し地方創生などに寄与することを目的とした「地方創生・観光プロモーションコンソーシアム」を2016年3月1日(火)に設立すると発表している。

 ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>(東1・売買単位100株)も空前の大ヒットゲーム「パズル&ドラゴンズ」(通称パズドラ)位置情報アプリ「パズドラレーダー」が話題になっている。

 米ナイアンティック社への出資という点では、フジ・メディア・ホールディングス<4676>(東1・売買単位100株)のフジテレビが2月26日付で資本参加を発表した。オンラインゲーム企業との提携などが飛び腑出す可能性があり注目されている。

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