【株式評論家の視点】ソネット・メディア・ネットワークスはビッグデータ関連、今3月期営業利益53%増益

株式評論家の視点

 ソネット・メディア・ネットワークス<6185>(東マ・100株)は、昨年12月22日に東京証券取引所マザーズ市場に上場。同社は、ビッグデータ処理、人工知能、金融工学の3つのコアテクノロジーを軸に「情報通信技術の進歩を人びとに優しいかたちにして、愉快なる未来を創る」というミッション、「発想力と技術力で社会にダイナミズムをもたらすユニークな事業開発会社」というビジョンのもと、発想力と技術力を磨き、新しい事業を次々生み出すべく、尽力している。

 同社の主要サービスであるDSP「Logicad(ロジカド)」は、昨年10月末現在、月間1,300億インプレッションを超える膨大なリクエスト情報を処理している。これらのビッグデータを基に、広告主やデータプロバイダー等の保有する様々なデータを組み合わせて、ユーザーの各種行動を人工知能「VALIS-Engine(ヴァリス・エンジン)」により分析、広告主の広告効果改善を支援している点が特徴で、リアルタイムCM自動認識システムサービスを提供する株式会社ゼータ・ブリッジとの業務提携により、昨年10月29日から、三大都市圏の地上波で放映されるテレビCM(昨年8月実績 約40万本/月)にほぼリアルタイムに連動して配信可能な広告サービスを提供している。

 今16年3月期第3四半期業績実績は、売上高が40億1500万円、営業利益が1億8400万円、経常利益が1億7000万円、純利益が1億5100万円に着地。(前15年3月期第3四半期においては四半期財務諸表を作成していないため、前年同期実績の記載はない)。

 通期業績予想は、売上高が53億9000万円(前期比45.2%増)、営業利益が2億6000万円(同53.1%増)、経常利益が2億4400万円(同44.2%増)、純利益が2億3400万円(同12.9%増)を見込んでいる。

 株価は、昨年12月24日に公開価格2300円を2.4倍上回る5500円で初値をつけ、同28日上場来の高値5640円と買われた後、2月12日に上場来の安値1960円まで調整を挟んで2月23日高値2750円と上昇。その後、25日移動平均線を上値にモミ合っている。主力商材である金融系(消費者金融等)への注力により、成果件数及び成果単価が前年比で増加しており、通期業績予想は達成できる見通し。人工知能(AI)関連の側面があり、折に触れ物色の矛先が向かう可能性はあることから、公開価格の2300円を割り込む場面があれば、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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