【狙い場・買い場】物流関連のSBSホールディングスは営業利益が前期30%増益に続き今期16%増益、年32円復配、利回り4.6%

狙い場・買い場

 SBSホールディングス<2384>(東1)は、ミニゴールデンクロスを示現。割安感があり配当利回り妙味の増す銘柄として注目したい。

 同社は、持株会社としてグループ全体の経営戦略の策定・推進、グループ経営の監査、その他経営管理などを行っている。平成26年度から開始した4か年の中期経営計画「SBS Growth 2017」に基づき、事業戦略、投資戦略などにグループ一丸となって取り組んでいる。

 事業戦略では、3PL事業のさらなる拡大を目指しSBSロジコムの営業組織を一新したほか、大阪に物流事業および人材事業の営業拠点を開設し、関西圏や西日本地区での市場開拓を本格的に開始。ドラッグストア、食品メーカー、大手小売業、高級ワインなどの物流センターを立ち上げたほか、音楽・映像ソフト卸大手の株式会社星光堂のCD・DVD物流業務を受託したほか、大手スーパー、ドラッグストア、製造業、施設管理会社などからセンター運営を中心とした受注が拡大している。

 投資戦略では、1月に横浜市長津田で大型物流センターが竣工し、大手食品メーカーの物流拠点として稼働した。3月には埼玉県所沢市において大手百貨店向け専用物流施設に着工し、工事中の横浜市磯子区の物流センターと合わせて2棟、延床面積2万坪超の大型物流施設の建設に取り組んでいる。顧客の確保も好調に進んでおり、完成する今春から両施設ともフル稼働を予定している。

 前2015年12月期業績実績は、売上高が1579億9600万円(前の期比11.6%増)、営業利益が53億4700万円(同30.5%増)、経常利益が57億7200万円(同58.2%増)、最終損益が38億1500万円の赤字(同27億2500万円の黒字)に着地。

 今16年12月期業績予想は、売上高が1450億円(前期比8.2%減)、営業利益が62億円(同16.0%増)、経常利益が62億円(同7.4%増)、最終損益が36億円の黒字(同38億1500万円の赤字)を見込んでいる。年間配当予想は32円(第1四半期末16円、期末16円)の復配を予定している。

 株価は、昨年12月3日につけた昨年来の高値1226円から3月1日安値592円と調整を挟んで3月7日高値750円と上昇。その後、モミ合っているが、ミニゴールデンクロスを示現し、再度、出直る気配を見せている。海外の物流事業では、損失処理をしたTranspoleの全株式を第三者に譲渡し、同社経営から撤退するため、リストラ完了で最終黒字転換する見通しのほか、賃貸事業では、新たな物流施設2棟の開設を予定しており、今後も成長が続くと期待される。今期予想PER7倍台と割安感があり、配当利回りが4.6%と利回り妙味も増す。ここからの押し目は買い妙味が膨らみそうだ。(N)

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