【チャート診断】東レは当面、様子見が賢明、ダブル底形成なら強気買いで

チャート診断

 東レ<3402>(東1・1000株)は、5日終値で1カ月ぶりに900円を割ったが、6日は5.5円高の902.9円と大台を回復した。年初来高値(1月4日=1129.5円)に対しては約8合目の水準にある。

 日足チャートは25日線を割り、週足チャートでも26週線を今年1月上旬から割り込んだ状態が続き、日足、週足とも調整の展開である。ただ、トヨタなどが今年2月の安値を大きく割り込んだのに対し、同社は2月安値(871.7円)を下回ることなく下値に対する抵抗力を見せている。

 業績の好調な点も背景としてある。16年3月期は営業利益で25.5%増益、EPS56.3円の見通し。さらに、17年3月期についても四季報ではEPS62.6円と続伸を予想している。

 炭素繊維の航空機向け好調という背景がある。ただ、信用買残の多いことと、週足チャートで1100円前後がダンゴ状態のシコリゾーンとなっていることが上値を押さえそうだ。

 当面は2月安値に対しダブル底を形成することができるかどうかを見守るところだろう。ダブル底確認なら業績好調から強気に転じるのがよいだろう。

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