【チャート診断】東京ガスは日足、週足、月足とも調整の形だが、中期で狙える水準、電力販売20万件突破
- 2016/4/8 09:54
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東京ガス<9531>(東1・1000株)は、7日、6.9円高の481.9円と4日ぶりに反発となった。現在の位置は昨年来高値(804.6円=15年4月)に対しては6合目、年初来高値(580円=16年2月2日)に対してはほぼ8合目という水準である。
月足チャート、週足チャート、日足チャートともそろって右肩下がりの形で典型的な調整相場。とくに、週足チャートでは昨年5月に26週線を下回って以降、ほぼ1年にわたって26週線の下で推移している。一方、日足チャートでは25日線を上抜く場面はあるものの長続きしない。
ただ、足元では25日線に対するマイナス乖離が拡大し底打ち感が出始めている。月足チャートでも14年2月水準まで下げたことで底値到達感が出ている。
今年4月から始まった電力小売自由化で同社の存在感の強まることが今後の期待材料だろう。2月に5.4万件だった電力申し込み件数は3月14日に11.8万件、4月4日現在では24.2万件に達し出足好調といえる。2020年までに首都圏での電力需要の10%獲得を目標に現在の自社電源130万KWから300万KWを目指している。関東圏で約1126万件のガス顧客を持っているだけに強い。
外国人投資家の持株比率が約34%と高く外国人投資家の注目度の高い銘柄である。来年にはガスの自由化が始まるが、同社の圧倒的強さはゆるがない。とくに、茨木・鹿島地区と北関東地区でガス需要の拡大余地の大きいことを外国人投資家が注目しているようである。
16年3月期は営業利益9.5%増益、EPS50.8円、配当1円増配の年11円の見通し。PERは10倍以下、利回りは2.3%と指標面でも割安水準に入っている。
信用買残が多いため上値は重そうだが、中期狙いなら注目できる水準といえる。500円割れを現物で仕込んで週足チャートが26週線を上回った時点で信用買いで買い乗せするのがよいだろう。