【業績でみる株価】丸井グループは来期、再び増益路線に復帰、増配期待、株価1000円前後固まる
- 2015/1/14 11:19
- 業績でみる株価
丸井グループ<8252>(東1・売買単位100株)は、消費増税の影響で利益はほぼ横ばいの見通しだが、年末商戦で売り場はかなりの人混みとなり上方修正の可能性もあるとみられる。
同社は首都圏を中心に百貨店を展開。クレジットカードや小口消費金融に特色を持つ。2015年3月期(今期)の業績は売上高4090億円(前期比1.8%減)、計業利益280億円(同3.1%増)、経常利益280億円(同1.1%増)、当期純利益160億円(同3.8%増)と減収で、経常利益はほぼ横ばいにとどまると会社側では予想している。これは消費増税の影響で小売部門が停滞していることによる。しかし、年末に同社の店舗は非常に賑わっていた。これは近くにあるイオン店の来店客が少なかったのとは対照的。丸井店の食料品売り場のレジは何十人も行列が出来るほどだった。このため、小売部門は意外と盛り返しているのではないかと推測される。となれば、今期の業績は多少、乱暴な見方をすれば上方修正の可能性が出てきたのではないか考えられる。
しかも、来期はクレジットカードの続伸、仕入れ型からテナント型に切り替える方式が軌道に乗り売上高は4120億円(今期予想比0.7%増)前後、営業利益は300億円(同7.1%増)前後、経常利益も300億円(同7.1%増)前後、当期純利益は167億円(同4.4%増)前後と増収増益が期待され、経常利益は再び増益基調に復帰するとの見方が出ている。この時点の予想一株当たり利益は61円(今期予想58円)に向上し、1円程度の増配(今期は年19円配当)も期待されるという。
来期の予想一株当たり利益で計算したPERは17.6倍。PBRは0.9倍と株価は割安で、上値余地は充分にある。1000円トビ台での値固めもそろそろ終了局面を迎えている。2014年12月の高値1127円抜けは単なる通過点で、2013年の高値1213円奪回もあろう。
なお、昨年来高値はえん(12月、安値は788円(10月)、直近13日は1063円。