【業績でみる株価】竹本容器は前期大幅増益の反動で今12月期小幅減益、ROE、EPS高く株価に割安感

業績でみる株価

 竹本容器<4248>(東2・100株)は、まもなく2016年12月期・第1四半期決算を発表の見通しだが、通期では小幅増収、小幅減益の見通し。株価は2月安値(1256円)のあと引き戻して1600~1800円のモミ合いで推移している。化粧品用を中心にプラスチック容器の大手メーカーで営業利益率10%前後、ROE15.5%、EPS137.4円と優秀で中期2000円相場の可能性があるだろう。

 15年12月期は10.5%増収、営業利益42.5%増益と好調、配当は9円増配の年28円とした。16年12月期は前期好調の反動もあってやや慎重見通しで売上4.6%増の127億8800万円、営業利益3.9%減の12億200万円の見通し。EPS137.4円、配当は年28円(中間14円)の予定。

 同社の特色と強みは、開発提案型ボトルパッケージングメーカーとして自社で容器の企画、開発を行い、容器製造の金型を自社保有していることである。前期末での金型保有数は2843に達する。これによって、顧客ニーズに幅広く対応できるスタンダードボトル分野において圧倒的な強さを誇っている。同時に顧客自身が金型投資を行うカスタムボトル分野の提案営業も展開している。化粧・美容、食品、医薬などボトルの需要範囲は広い。

 PERは11倍台、配当利回り1.7%台。今期が減益見通しということでPERはマーケット平均(14.8倍)を下回っている。金型など製品開発に投資は必要だが、それを上回る利益の伸びが期待され、基調としては業績拡大が望めるだろう。配当性向も今期20.3%と低いことから年30円配当への期待が膨らんでくるだろう。そうなれば、営業利益率、ROEが高いだけに株価2000円台へ位置を変えてくる可能性があるだろう。中期有望銘柄として注目できる。

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