やまびこは円高前提でも今期増益を見込み出直り強める

株式市場 銘柄

■エンジンプラットフォーム統合効果などが一段と寄与

 芝刈り機やチェーンソーなど屋外作業機のやまびこ<6250>(東1・売買単位100株)は16日、出直りを強める始まりとなり、10時にかけて8%高の830円(61円高)まで上げて出来高も増勢となっている。13日に2016年3月期の決算を発表し、今期の見通しは連結営業利益の場合、前期比4%増。為替前提を大きく円高の見込みに引き上げたものの、たとえばトヨタ自動車<7203>(東1)は為替前提を大きく引き上げて4割減益の見通しを打ち出しただけに、比較して好感する雰囲気がある。

 16年3月期は、小型屋外作業機械のエンジンプラットフォーム統合による新型エンジン搭載製品の投入などの効果が出て、連結売上高が前期比8%増加し、営業利益は同18%増加した。今期・17年3月期は、引き続き世界的な原油や穀物価格の下落にともなう資源国の景気低迷などが予想されるが、米国で住宅関連市場の底堅い推移が見込まれ、欧州では新製品の片手で扱えるコンパクトなチェーンソーなどの拡大が見込まれるという。また、数年来の懸案だったロシア東欧地域での在庫対策が完了したとした。

 株価はこの4ヵ月ほど700円前後から850円前後のゾーンで高下しモミ合う展開が続いているが、今期の業績見通しが明らかになったため不透明感は晴れた形になった。会社側の今期予想1株利益は116.16円のため、株価水準はPER7倍ソコソコに過ぎず、割安感が強いといえる。

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