【業績でみる株価】小野建はかつての人気株・阪和興業に類似、九州から中部・関東拡大で好業績、08年高値挑戦も

業績でみる株価

 小野建<7414>(東1・100株)の2016年3月期は鋼材市況下落はあったものの小幅増益を達成、17年3月期は、『販売エリア拡大』戦略の効果から2ケタ増益の見通し。株価は14年1月の高値1472円後は1000~1200円で頑強にモミ合っている。東北復興に加え地盤の九州復興関連としての注目度もありモミ合い上放れが見込めそうだ。

 鋼材、建設機材商社の同社は、セグメントを地域別売上で分類している。16年3月期は、(1)九州・中国エリアが2.2%増、(2)関西・中京エリアが1.0%減、(3)関東・東北エリアが5.7%減だった。この結果、売上高は0.4%減の1896億7700万円だった。営業利益は原価低減効果で3.8%増の42億9200万円、配当は7円増配の年42円とした。

 「販売エリアの拡大」と、「販売シエアの向上に取り組んでいる。前期、新居浜営業所、丸亀営業所、東京支店鹿島センター、東京支店浦安センターを新設。九州地盤から四国、関東、東北エリアを拡大している。鋼材市況下落で単価は下がっているが、販売数量を伸ばしている。

 17年3月期は売上3.1%増の1955億9500万円、営業利益14.4%増の14.4%増の49億1200万円、EPSは171.1円(前期159.4円)、配当は3円増配の年45円とする。

 足元の株価1220円台は配当利回り3.68%、PER7.1倍とかなりの割安水準。北九州市が本社ということで知名度不足が影響しているものとみられる。昔、マーケットで高い人気となった阪和興業と似た銘柄。熊本復旧復興関連人気も加われば14年高値更新から08年の1950円挑戦が期待できるだろう。

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