【銘柄紹介】ヒロセ通商は04年設立の外国為替証拠事業、FX顧客満足度が3年連続1位

銘柄紹介

 ヒロセ通商<7185>(JQS)は、本年3月18日に東京証券取引所JASDAQに上場。主として投資家向けにインターネットを通じて外国為替証拠金取引及びバイナリーオプション取引を提供する外国為替証拠金取引事業を運営している。

 2004年の創立以来、同社では「お客様の声を素早く反映する」ことを第一としている。同社の取扱うシステムは自社開発の「LION FX」をはじめとする4種類となり(2011年3月現在)、FX取引は初めてという方から経験豊富な方まで、幅広い顧客から支持を得ている。

 顧客ニーズに対応した取引システムのバージョンアップを行うとともに、顧客参加型リアルトレードバトルキャンペーンの実施、主要通貨ペアのスプレッドの縮小を実施することなどで、顧客満足度の向上を図っている。

 「2016年度オリコン顧客満足度ランキングFX部門」において3年連続で総合第1位の評価を得ている。同社グループの口座数は402,367口座(前15年3月期比59.6%増)に達し、顧客預り証拠金は36,369,483千円(同21.7%増)、年間の外国為替取引高は3兆9,878億通貨(同28.8%増)と伸びている。

 前2016年3月期は、ギリシャにおける債務危機や中国における人民元切り下げ、米国における利上げ等を背景に為替変動率が上昇したことに加え、日本銀行によるマイナス金利の発表、原油先物相場の下落等を受け、外国為替の為替変動率が高まり、外国為替証拠金取引の取引高が想定を上回り増加した。

 前16年3月期業績実績は、売上高が63億5600万円(前の期比27.9%増)、営業利益が12億5900万円(同2.3倍)、経常利益が11億7400万円(同2.4倍)、純利益が7億0500万円(同3.5倍)と大幅増益着地。年間配当は期末一括16円(同10円増)を予定している。

 同社は、金融商品取引業(外国為替証拠金取引事業)を営んでおり、業績は外国為替の為替変動率やマーケット環境に大きく影響を受け、予測を行うことが困難であるため、今17年3月期業績予想を開示していないが、本年4月度の月次概況(速報)は、営業収益が前年同期比6.8%増、顧客口座数が同55.6%増)、取引高が同60.2%増、預り証拠金残高が同25.0%増)と伸びており、出足は好調に推移している。

 株価は、3月13日の初値は公開価格と同値の830円、3月25日に上場来の高値1050円と買い進まれた後、4月8日に上場来の安値785円まで調整を挟んで5月9日高値950円と上昇。5月23日安値808円と売り直されてから、公開価格前後でモミ合っている。目先日柄調整といった感はあるが、5月度の月次概況で業績好調が確認されれば、25日移動平均線を突破し、リバウンド相場入りが期待される。配当利回り2%の800円どころを底値として固めつつあり、ここからの押し目は買い妙味が膨らみそうだ。
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