【銘柄紹介】ヨシムラ・フード・ホールディングスはグループ8社が得意分野を発揮する食品グループ会社、高収益が光る
- 2016/6/8 09:45
- 銘柄紹介
ヨシムラ・フード・ホールディングス<2884>(東マ・100株)は、中小の食品企業8社をグループ会社とする持ち株会社として2008年3月に設立。冷凍食品や酒造など、それぞれの得意分野を持つ企業が集まっている。各企業は分野に特化しているが、一体となることで総合食品企業として提案や製造・物流効率を行っている。それぞれの企業の得意不得意を補い合い、強い体制を築き上げている成長企業。
売上は連結で約130億円。食品業界では1兆を超す企業もいるなかで、8社でこの数字は決して大きくはない。ただ、その分野では良い商品を出している。それぞれは食品分野の企業であり、得意先は同じ相手。手を組むことで物流コストなどの改善は期待でき、それぞれの企業の商品をからめて幅広く提案が行えることなどメリットが大きい。実際、2016年2月期は、売上高128億3300万円(前年比12.8%増)、営業利益3億2800万円(同48.9%増)と増収増益だった。
次のM&A企業も気になるところ。会社の公表はまだ行っていないが、「適宣中小食品企業のM&Aを検討しグループ化を行っている」としている。2017年2月期予想の売上高132億5000万円(前期3.2%増)にとどめている。現段階では2017年2月期の予算には組み込んでいないが、発表次第では上振れる。
今年3月4日に上場したばかり。6月2日にロックアップ期間の90日が経過したことによる保有株売却を意識して、前日から174円安の895円と大きく下げた。業績への不安材料が理由ではないものの、7日時点でも621円と小幅ながら売りが強い動きとなっている。下限の判断がつくまでは様子を見たほうがよいだろう。短期で戻りを狙うのもよいが、4月から5月に見せていた下値を切り上げる動きを期待したい銘柄。
■グループ会社8社
2016年2月期は、8社中7社が売上前年超え。販路の拡大、企画提案力向上による新規拡大の成果が表れている。
☆食品総合商社のヨシムラ・フード
☆赤い箱のシュウマイが有名な楽陽食品
☆白石温麺を製造販売する白石興産
☆鍋セットなど食品の企画販売のジョイ・ダイニング・プロダクツ
☆日本酒などの製造販売を行う桜顔酒造
☆冷凍食品の製造販売を行うオーブン
☆ピーナッツバターを製造販売するダイショウ
☆まぐろの切り落としなどを製造販売する雄北水産