【注目銘柄】ワコムは自社株買い、配当利回りは4%超える、株価出直りぼ足どり

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 ワコム<6727>(東1)は、ミニゴールデンクロスを示現。今期業績回復見通しで、配当利回り妙味が増すことから注目したい。同社は、「for a creative world」をメッセージに、より創造性に溢れた世界を創ることをビジョンとするグローバル企業で、映画制作、アニメーションやゲーム、工業デザインなどの分野で世界のクリエイターを支えるとともに、電子カルテや電子サインなどを通してビジネスのデジタル化とペーパーレス化を推進している。また、同社の技術はスマートフォンやタブレットなどに広く利用され、自然で直感的なIT製品の実現に貢献している。同社は自然で直感的なユーザインターフェース技術で世界をリードしている。

 同社は「ワコム戦略経営計画 SBP-2019」に則って引き続き新製品の投入、新技術の開発・製品化を積極的に行い、新たな市場開拓に取り組んでいる。また、今2017年3月期においては、これまで設備投資を行ってきたグローバルサプライチェーンやグローバルERPなどの将来の成長基盤となるITインフラが本格的な稼動を迎えることを踏まえ、グローバル事業組織間の連携を高め、新ITインフラの有効活用によってグローバルな事業効率の向上に取り組んでいる。

 今2017年3月期・第2四半期業績予想は、売上高が372億円(前年同期比4.4%減)、営業利益が1億円(同95.1%減)、経常利益が7000万円(同96.7%減)、純利益が5000万円(同96.0%減)を予想。

 今17年3月期業績予想は、売上高が820億円(前期比5.7%増)、営業利益が42億円(同14.6%増)、経常利益が4億1400万円(同9.6%増)、純利益が30億円(同29.9%増)と回復を見込んでいる。配当予想は期末一括18円継続を予定している。

 株価は、3月15日の年初来高値555円から5月26日に年初来安値394円と調整、その後モミ合っているが、ミニゴールデンクロスを示現し、出直る気配となっている。成長エンジンであるディスプレイ製品、モバイル製品においては、3Dデザインへの対応とカラーマネジメント機能の向上を図る新機能を付加した新製品の投入期待感があるほか、ソフトウェアを組み合わせたデジタルワークフローソリューションを提供することにより、ペーパーレス化、電子サイン認証といった顧客のコスト抑制、情報セキュリティ向上といった市場ニーズに対応した製品の増加が見込まれる。需給面では500万株(3.04%相当)・20億円を上限に5月12日から9月30日まで自社株買いを実施する予定で、400円どころが下値になると予想する。また、期末一括ではあるが、配当利回りは4.3%と利回り妙味は増すことから、中長期的な視点で押し目買い妙味は膨らみそうだ。(N)

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