【材料でみる株価】虫よけスプレー「天子のスキンベープ」に注目のフマキラーは昨年高値更新

 人気アイドルグループ「TOKIO」のコマーシャルでおなじみのフマキラー<4998>(東2・1000株)は、2016年シーズンの殺虫剤も新製品を投入して前年増を狙う。

 2015年は冷夏で、他社大手殺虫メーカーも前年割れになるなど苦戦のシーズンとなった。その中で国内殺虫剤売上が前年比8.0%増の成果を出すことができたのは、市場のニーズに合った新製品が貢献したからだ。効き目の高い「効きめプレミアシリーズ」や1品で5つの香りが楽しめる蚊取り線香「虫よけアロマ線香」など付加価値の高さで勝負した。また、インバウンド需要も後押しした。東南アジアでフマキラーブランドは人気が高く、海外で人気の「ハローキティ」シリーズも加わり、観光地のドラッグストアでは入荷後即日完売の事態も続いた。

 今年注目の新製品は、新成分イカリジンを使った虫よけスプレー「天使のスキンベープ」。日本では初承認された商品。従来の虫よけスプレーは主にディートという成分が使われている。比較すると嫌なニオイが少なく、肌にやさしいとされている。スプレーの成分を吸い込むことを敬遠して子供への使用を控えていた人にはお勧めの商品となっている。

 株価は6月10日終値で698円。5月23日に845円まで上昇し、2015年の高値804円を早くも上回った。2016年3月期は売上高362億8800万円(前年比8.9%増)、営業利益18億6500万円(同28.9%増)、純利益11億3100万円(同32.8%)。2期連続最高益、2円増配の10円配当となった。夏場を過ぎると売られる特徴の銘柄だが、まだまだ上値を更新しそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■離職率低下と顧客満足向上を実証、省人化潮流に逆行する人材重視戦略  「丸亀製麺」主力のトリドール…
  2. ■ビーム整形と出力平準化技術を融合し大気揺らぎを克服  NTT<9432>(東証プライム)と三菱重…
  3. ■航続距離650キロを実現、日野が新型FCV大型トラック投入  日野自動車<7205>(東証プライ…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  2. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  3. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  4. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…
  5. ■自民党総裁選と連立問題が相場を左右、短期急伸と急落を交錯  高市トレードは、まるで「超高速エレベ…
  6. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る