【木村隆の相場展望】海外投資家の売りはピーク越え、出直りへの大勢が整う

株式市場 東京証券取引所 株価

(1月19~23日)

 株式相相場は底入れの兆しが強まってきた。波乱の幕開けとなった2015年の相場も、1月16日の一時516円安という強烈な下げで、調整一巡感が強まり、出直りの状況が整ったと思われる。ザラバでは16日に1万6592円まで売り込まれ、12月17日の安値1万6672円を割り込んできている。

 しかし、日中足では引け値が1万6864円と、始値の1万5812円を上回る陽線となった。値ごろ感の台頭で、引けにかけて押し目買いが流入、売り一巡感が感じられる相場展開を見せた。

 需給は悪い。裁定買い残は1月9日申し込み現在では、前週比2億1500万株減少して17億5500万株となった。年初来の低い水準に落ち込みとなり、裁定買い残からは先物が現物をリードする先物優位の展開は見られない。しかし、年初来の低い水準は底打ちから上昇に転じる可能性があることを示している。

 大証の日経平均先物市場でも1月9日現在では、海外投資家は6993億円を売り越し、東証の投資主体別売買状況でも海外投資家は4349億円の売り越しとなっている。

 海外投資家の売りが相場の下げ要因となっているが、逆に言えば海外投資家の売りはピーク越えのニュアンスが強い。個人の買いを受け、相場は戻りコースを指向する方向が予想される。(株式評論家)

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