【業績でみる株価】あさひの第1四半期は客単価上昇効果で増収増益の滑り出し、株価モミ合い継続

あさひ 3333

 自転車専門店を展開するあさひ<3333>(東1・100株)は、2017年2月期の第1四半期(2月21日~5月20日)を発表した。売上高173億8300万円(前年同期比7.8%増)、営業利益27億3000万円(同12.6%)、経常利益27億6500万円(12.5%増)、純利益18億2400万円(同17.4%)。増収増益の主な要因は客単価の上昇。スポーツタイプや電動タイプなどの付加価値商品が貢献した。

 客単価の上昇といっても、簡単に高い買い物をしてもらえるわけではない。「人間力」「商品力」「店舗力」の向上に取り組む「あさひVISION2020 NEXT STAGE」を掲げて環境整備に取り組んでいる成果が現れた結果だろう。

 具体的な内容は次のとおり。直接自宅へ伺う出張サービスや、示談代行サービスなど充実したオリジナル保険などの「人間力」。お父さんがカッコよく乗れるオシャレなパパチャリ、88サイクルなどのPB商品を販売する「商品力」。新規出店を今期24店舗計画する「店舗力」。88サイクルは反響が多く、新規市場開拓に期待される。新店は第1四半期で7店舗出店を行い順調なペース。保険は今月16日に申し込み開始されたばかりだが、自転車事故の高額賠償の事例もあり、ユーザーの関心は高い。

 株価は6月22日終値で1474円。数年来、1000円~1800円の往来相場が続いている。円高で仕入れ価格の改善も見込まれ、短期では1800円の戻りを期待できる。客単価上昇は昨年4月から毎月、1年以上続いている。今期4月、5月はそれを上乗せする高い水準となっている。このまま取り組みの成果が現れれば、業績もさらに上乗せするだろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る