【株式評論家の視点】トレジャーファクトリーはリユースで飛躍、国内大都市出店年12店舗、タイでも展開、今期増配で年16円配当

株式評論家の視点

 トレジャー・ファクトリー<3093>(東1)は、2007年12月に東証マザーズに上場し、14年12月に東証第一部に市場変更。現在では首都圏及び関西圏を中心に総合リユース業態「トレジャーファクトリー」と服飾専門リユース業態「トレファクスタイル」など複数の業態を展開している。店舗展開に加え、インターネットを介して全国の顧客から買取を行う宅配買取やインターネット販売などのEC事業にも注力している。顧客の立場に立った工夫とサービスが、トレジャーファクトリーの成長を支える原動力となっている。

 今2017年2月期は、店頭買取、出張買取、宅配買取、業者仕入の各チャネルの買取を引き続き強化している。既存店の売上高及び売上総利益率は、ほぼ前期並みを見込んでいる。新規出店については、首都圏及び関西圏に加え、名古屋や福岡などの大都市圏への出店を進め、国内での年間出店数12店前後を目標としている。また、更なる新規業態開発にも取り組み、複数業態を組み合わせた多店舗展開を推進している。中長期的な持続的成長のため、海外進出を開始。本年3月にタイに現地法人を設立し、バンコクでのリユースショップの展開を進めている。

 今17年2月期第2四半期業績予想は、売上高が61億9200万円(前年同期比8.3%増)、営業利益が4億1400万円(同4.0%減)、経常利益が4億2900万円(同4.6%減)、純利益が2億6600万円(同1.4%減)を見込んでいる。

 通期業績予想は、売上高が132億8100万円(前期比8.7%増)、営業利益が11億3700万円(同4.7%増)、経常利益が11億6800万円(同4.8%増)、純利益が7億2400万円(同10.0%減)を見込んでいる。純利益は特別利益がなくなるため減益予想だが、売上高・営業利益・経常利益は連続過去最高を更新する見通し。年間配当は16円(同3円増)と増配を予定している。

 株価は、2月1日に年初来の高値1390円と買われた後、1200円どころを上値としたモミ合いを下放れし、6月24日に880円と調整し1月12日の年初来安値978円を更新している。アウトドアウェア、スポーツウェア、ウィンタースポーツ用品、サーフ用品、キャンプ用品、登山用品、ゴルフ・サッカー・テニス・野球などの各種スポーツ用品を幅広く取り扱う、スポーツ&アウトドア専門ショップ「トレファクスポーツ」の展開などに期待感はある。安値を更新し、値ごろ感も出ており、ここから下押す場面があれば、リバウンド狙いで買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  2. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…
  3. ■節約志向が市場を動かす?  日本の消費者は、節約志向と低価格志向を持続しており、これが市場に影響…
  4. ■投資家の心理を揺さぶる相場の波  日米の高速エレベーター相場は、日替わりで上り下りと忙しい。とく…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る