【チャートで見る株価】武田薬品の月足チャートは狙い場を示唆、トヨタと類似の動きは海外不透明から違いが鮮明の可能性

武田薬品工業 4502

■利回り4.5%が魅力

 武田薬品工業<4502>(東1・100株)は、月足チャートで2013年1月の水準まで下げてきたことで中期で狙える位置に来ているとみてよいだろう。週足では、前週末4098円と年初来安値をつけたが、この時点で26週線とのマイナス乖離が約21%まで拡大、底打ち足となっている。

 アベノミクス相場での高値は2015年3月の6657円、トヨタ自動車と同じ時期である。高値からの下落率では40%程度で両者ともほぼ同じだが、17年3月期見通しではトヨタ自動車の40%営業減益に対し武田薬は3.2%増益と差がある。しかも、円高と世界経済先行き不透明の影響はトヨタに比べると武田は小さい。実際、マーケットでは消去法で輸出関連を避け、薬品、食品を物色する人気となっている。

 ただ、週足チャートの形では15年3月高値から現在は三段下げの位置にあるが三段下げの形としてはやや物足りない点がある。一旦、戻したあと三段下げのダメ押しで4000円前後をつける可能性は残っている。

 仮に、4000円まで下げるなら予想EPS112.3円でPERは35.6倍だが、年180円配当に対する利回りは4.5%と抜群。27日は消去法で薬品株浮上から4342円と反発だが、このまま上に行くことができるかどうかは微妙。それに、全般相場が一段安の可能性もある。このため、中長期スタンスを基本として4000円前後での押し目買いがよさそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る