【業績でみる株価】スギホールディングスの第1四半期は増収減益、高水準も成長路線に陰り

■株価も12年からの上昇相場見極めのタイミング

 スギ薬局などを運営する、スギホールディングス<7649>(東1・100株)の2017年2月期第1四半期(3~5月)は増収減益。消費者の低価格志向、診療報酬体系の見直し、5月の天候不順による季節消耗品が不振などを理由にあげている。

 3、4月は好調な滑り出しだったが、5月に既存店ベースでは前年を割った。2015年3月以来のことだ。この時は比較前年月に消費増税特需が発生していた。今回の第1四半期、売上総利益は2.6%伸ばしたものの、販管費の6.8%増を吸収しきれず営業減益。経常利益、純利益ともに前年同月マイナスの要因となった。

 不安要素を述べたものの、業績は依然高水準。消費者の低価格志向といっても、客単価はまだ前年を上回っている。5月は季節消耗品が不振とはいえ、今夏は猛暑予想。不調だった昨年を最終的には上回る可能性は大。インバウンド需要の陰りも、百貨店などの高単価商品を扱う店舗ほどの影響は出ていない。そもそも訪日客数は4月以降も伸び続けている。懸念材料は診療報酬改定だろうか。

 決算発表翌日の7月1日株価は、5610円。前日と比べて80円安、1.4%下落とそれほど大きな売りにはつながっていない。ただ、7期連続増収増益の業績に支えられて高値圏にあるだけに2012年からの上昇チャートも、見極める時期にきているようだ。

 第1四半期(3~5月)業績。売上高1076億4900万円(前年同期比5.4%増)、営業利益61億6600万円(同10.7%減)、経常利益65億1300万円(同8.0%減)、純利益40億5400万円(同4.5%減)。

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