【今日の言葉】道半ばを支持した国民

 『道半ばを支持した国民』=夏の参議院選挙では自民・公明が圧勝した。11日(月)の日経平均は601円高、NYダウ高の支援もあったが選挙勝利を好感したことは間違いないだろう。選挙運動中、安倍総理が全国で訴え続けたことは、『今はアベノミクス道なかば』、『3年前に後戻りしていいのか』、という言葉だった。国民の多くが、暗黒ともいえる3年半前の経済状態を記憶していたから総理の訴えに応えた。商いの上手くない野党に任せたら日本の経済はどうなるか分からないという思いが国民の中に強かったようだ。野党議員には資格保有者は多いが、商いはできない、という国民の思いだろう。

 さて、国民もマーケットもこれで終わりではない。道なかばのアベノミクスをどう仕上げるか、停滞している景気をどうテコ入れするか。不透明な海外情勢に加え、国内では少子高齢化、社会資本の満杯で内需は多くは期待できない状況だ。とくに、人口減少で胃袋の数が減少しているうえに高齢化で1回に胃袋に収まる量も減っている。列島には新幹線、高速道路が張り巡らされ、本四間には橋が3本も架かっている。公共投資といっても首都移転でもやらないと大きな投資先は見当たらない。金融政策に頼った株高にも限界がある。

 アベノミクス第2章は、決め手にかけるため、考えられることを寄せ集めしてやるしかなさそうだ。幸い、日経平均はアベノミクスがスタートした時点からまだ7200円ていど上にあり、少なくともマーケットはアベノミクスを見限ってはいない。この夏、臨時国会を開いて景気対策を実行に移すのか、秋まで待つことになるのか、具体的な対応が求められるところに来ているといえる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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