【業績でみる株価】キリン堂HDの第1四半期増収減益、通期は45%増益確保、株価は発表売りのあと急速に戻す

■夏場商品期待で上値伸ばす可能性

 関西地盤のドラッグストアを運営するキリン堂ホールディングス<3194>(東1・100株)は、2017年2月期第1四半期(3~5月)を発表。増収ながら大幅な減益となった。売上高は285億3000万円(前年同期比3.5%増)、営業利益2億900万円(同46.2%減)、経常利益3億位5000万円(同28.7%減)、純利益8600万円(同53.3%)。

 通期予想は従来どおり増収増益で据え置いている。残り9カ月で取り返せる公算のようだ。減益となった理由は、利益率の高い季節品の不調、薬価報酬改定による利益の低下、販売管理費などの上昇をあげている。このうち薬価報酬改定は「若干」としている。ポイントカードを軸に販売促進、ヘルス&ビューティのカウンセリング販売強化などの効果で季節品の不調があっても増収を確保できている。

 昨年の季節品は、春先が好調で夏以降失速した。今年の夏は平年を上回る気温予想。今回の第1四半期が季節品の不調が主な理由ならば、夏以降は回復できるだろう。5月単月の売上をみると前年同月6.1%増と高水準。勝負はこれからということか。17年2月期・通期予想は売上6.6%増の1204億円、営業利益45.3%増の24億7000万円、EPS94.4円、配当年25円(中間12.5円)の見通し。

 株価は7月11日終値で817円。減益発表により80円の下げとなったが、取引開始直後の776円からは41円戻している。12日も38円高の855円と堅調。業績が通期予想通りの着地となれば、2015年8月高値1773円から半値水準の位置となり割安感が強い。次の決算(第2四半期)で回復すれば1000円台回復の動きになるだろう。

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