【編集長の視点】ソラストは反落も続伸業績を見直し下げ過ぎ直近IPO株買いの再燃が有力

 ソラスト<6197>(東1)は、業態的にも介護・保育事業を展開しており、参議院選挙で大勝した安倍内閣の子育て支援策などの追い風を受けることが買い手掛かりとなって注目されている。

■MBO後に医療事務受託事業のビジネスモデル変革、介護事業の積極投資など成長戦略

 同社は、旧日本医療事務センターが、2012年2月にMBO(経営陣も参加した株式公開買付)により上場廃止され、今回、東証第1部に再上場された。事業内容は、1500以上の医療機関を対象に医療事務関連業務や医事周辺業務、病院経営支援業務などを受託し人材派遣もする医療関連受託業務と、今年3月末で219カ所の事業所で提供している訪問介護や通所介護の介護事業、東京都認証保育所など13カ所の保育所で保育サービスを提供する保育事業が中心となっている。

 業績は、MBO以後に中長期的に競争力を維持する医療関連受託事業のビジネスモデル変革、介護事業への積極投資など成長戦略を推進して順調に推移しており、今3月期業績は、売り上げ663億9100万円(前期比5.3%増)、営業利益36億円(同8.7%増)、経常利益35億800万円(同6.0%増)、純利益23億1300万円(同16.0%増)と予想、配当も、年間41円を予定している。

■PERは13倍台、配当利回りは3.6%で「小さく生んで大きく育てる」好機を示唆

 株価は、公開価格1300円を下回る1222円で初値をつけ、いったんは公開価格を上回る1306円まで買い直されたが、全般相場の波乱とともに再び下値を探り、IPO初日につけた上場来安値1060円を再確認する展開が続いた。PERは13倍台、配当利回りは3.64%と下げ過ぎを示唆しており、IPO株の投資セオリーの「小さく産んで大きく育てる」通りに仕込み好機となりそうだ。(本紙編集長・浅妻昭治)

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