【株価診断】好事業環境のレアジョブ、オンライン英会話の最大手、『日本人1000万人に英語を』、株価下値確認で仕込み場

株価診断

レアジョブ<6096>(東マ・売買単位100株)は、2007年10月に現社長の加藤智久氏がオンライン英会話事業を立ち上げ、7年後の2014年6月に東証マザーズに上場した。

起業当時を振り返って加藤社長は、「起業に踏み切るかどうかとても怖かった。当時、フィリピンを訪れたとき高い英語力を持った優れた人たちと出会い、しかも、彼らに十分な雇用機会のないことを知り、彼らの能力をインターネットを通して日本の皆さんに提供することができればと思ったことが起業に踏み切る気持ちになった」と語っている。

現在、連結子会社の「RareJob Philippines」(2008年10月設立)を持ち、2014年3月末でのユーザ数は23万人。2014年3月期の売上は16億9000万円となっている。

「レアジョブ英会話」の名称で、フィリピン人講師と日本人ユーザのマッチングを行い、ユーザはWebサイトを通じて予約を行いマンツーマンで英会話レッスンを受けることができる。Skype(インターネット電話サービス)を利用しているため通話料はかからず、レッスン料が25分で129円と低価格が特徴。現在、講師3000人以上を擁している。

上場後、初の本決算となる2015年3月期は2ケタの増収増益の見通し。昨年5月にリクルートライフスタイルと提携し 「レアジョブ英会話リクルート校」を開校、同6月にはスタンブ英会話アプリ「チャッティ」の提供を開始、さらに8月にはジョルテと共同でスマホ用カレンダーアプリ、「ひとこと英会話」、「日めくりカレンダー」の提供を開始した。こうした寄与で売上は31.2%増の22億1700万円、営業利益39.2%増の1億8400万円、1株利益49.1円の見通し。配当は無配。

誰でも英語を話せるようになるまでしっかり付き添ってもらえることがセールスポイント。自動車学校の通えば誰でも運転ができるようになる自動車学校のような存在として、『日本人1000万人を英語が話せるようにする』ことを目標として掲げている。

昨年6月上場時の初値は3155円、7月に5420円と買われたあと調整相場となっている。安値は11月7日の1980円。高値と安値の「中間値」は3700円。11月28日には3400円まで戻し、足元では2800円を挟んだモミ合いの展開。

企業活動のグローバル化、外国人観光客の急増、さらに東京オリンピックを控え英会話へのニーズはいっそう高まる。オンライン英会話最大手の強みを発揮し好事業環境を享受するものと期待される。

下値を確認しているため中期スタンスで好仕込み場といえる。第1目標は中間値3700円奪回で、その後、オリンピックの盛り上がりを背景に高値更新が期待されそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る