【編集長の視点】アグレ都市デザインは続落もお盆休め明けの株式分割の権利取り再燃を連続最高業績・増配がフォロー

 アグレ都市デザイン<3467>(JQS)は、29円安の2650円と3営業日続落して始まっている。お盆休み入りとともに、目先の利益を確定する売り物が先行し売買高も細っている。ただお盆休み明けとともに、同社が、今年9月30日を基準日に実施を予定している株式分割の権利取りの買い物が再燃する展開が想定され、今3月期業績が連続して過去最高を更新、配当も連続増配が予想されていることもフォローする見込みである。今年9月1日には東京支店(東京都千代田区)を開設することも、業績上ぶれ期待を高めている。

■9月1日に東京支店を新規開設し前期業績と同様に業績上ぶれ期待を高める

 株式分割は、投資単位当たりの金額を引き下げることにより投資家が投資しやすい環境を整え投資家層の拡大と同社株式の流動性の向上を図ることを目的としており、9月30日を基準日に1株を3株に分割する。分割に伴い期末配当も、分割前の105円から35円とするが、前期実績の90円に対しては実質15円の連続増配となるもので、前期配当自体も、今年3月18日の新規株式公開(IPO)時予想の80円から増配されていた。

 一方、今2017年3月期業績は、売り上げ114億6900万円(前期比32.5%増)、営業利益6億1200万円(同15.2%増)、経常利益5億円(同18.1%増)、純利益3億3600万円(同16.5%増)と予想、2ケタ続伸で連続して過去最高を更新する。戸建販売事業で自社ブランド住宅を首都圏を中心に展開し、標準グレードの「アグレシオ・シリーズ」、中~高級グレードの「エグゼ・シリーズ」、最高級シリーズの「イルピュアルト・シリーズ」とも、商品訴求力を一段と強化し販売手法をブラッシュアップし、昨年9月に新規開設したたまプラーザ支店(神奈川県横浜市)が、前期の引渡し戸数3棟から43棟へフル寄与、日銀のマイナス金利導入に伴い住宅ローン金利が低下していることも支援材料となっている。なお今年9月1日の開設する東京支店は、東京都の城北・城東エリア、埼玉県南部、千葉県西部をターゲットエリアとしており、前期業績を上ぶれ着地させたたまプラーザ支店と同様の業績期待を高めている。

■PER7倍台、配当利回り3.9%で株式分割の権利取り妙味を示唆

 株価は、公開価格1730円でIPO(新規株式公開)された今年3月に初値を3505円でつけ上場来高値3700円まで買い上げられるなど好調にスタートしたが、その後は、配当権利落ちに全般相場の波乱が波及して上場来安値2206円まで調整し、今期業績の連続最高業績・連続増配を見直し3325円の戻り高値をつけたあと25日移動平均線を出没する中段固めを続けてきた。PERは7倍台、配当利回りは3.96%と超割安で株式権利取り妙味を示唆しており、分割権利落ち後の値幅効果も大きそうだ。(本紙編集長・浅妻昭治)

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