【狙い場・買い場】メタウォーターは低PER、老朽浄水場の更新で注目

狙い場・買い場

メタウォーター<9551>(東1・売買単位100株)は好業績、低PER、低PBRを背景に本格的な上昇トレンドを描くことになりそうだ。積極的に拾いたい。

同社は国内外の浄水場・下水処理機械・電気設備の設計と建設、さらに補修工事や維持管理、運転管理の各種サービスを手掛けている。高い浄化技術や高性能の水処理膜に定評があり、国内での下水処理設置率はトップクラスの実績を誇る。

日本では高度経済成長期に設置された浄水場が多く、老朽化が進んでいる。また、最近の家庭用洗剤の洗浄能力アップで、浄水場の痛みが進行しており、こうした中、浄水場など下水処理場の補修工事などが増加中だ。加えて、将来、拡大する可能性の高いPFI(民間資金を活用した社会資本整備)で、同社はますますビジネスチャンスを迎えている。

加えて海外での事業拡大も期待できる局面が到来した。水道普及の初期段階にあるカンボジアやミャンマー、アフリカで同社は官民連携を活かした事業を展開していく方針だ。また、北米地域の拠点としてMETAWATER USAを2013年に設立した。同社としては海外での売上高を5年以内に100億円(現在20億円ていど)に引き上げる計画である。

2015年3月期の業績は売上高1069億円(前期比1.3%増)、営業利益82億円(同0.7%増)、経常利益78億円(同2.9%減)、当期純利益47億円(同4.4%増)を確保すると会社側では予想している。予想一株当たり利益は263円32銭(前期214円91銭)に向上する。配当は中間配当として29円(前期中間期47円50銭)を実施。期末配当については未定だが、配当性向から判断して29円(年間58円)は少なくとも期待できるとみられる。

来期は増収増益が期待され、売上高は2%程度の増加を達成できる模様である。となると、利益は2ケタに近い増益率が見込めるかも知れない。

株価は2014年12月19日に東証1部に新規上場して以来、2200円~2400円の狭いボックス圏での動きに終始している。その原因は2015年3月期の業績の変化率に不満があるためだと分析できる。しかし、来期以降の明るい業績見通しがハッキリしてくれば、本格的な上昇波動を描き、株価ステージは一段とアップすることが予想される。

今期予想一株当たり利益で計算したPERは9倍、一株当たり純資産1093円に基づいたPBRは2.17倍と低い。中期投資には、同社株はうってつけである。下値リスクは薄く、安心買いが出来る。(S)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  2. ■2024年度上半期163件で過去最多更新  人手不足による倒産が急増している。帝国データバンクの…
  3. ■新たなモビリティ社会実現に向けた取り組み加速  トヨタ自動車<7203>(東証プライム)は10月…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  2. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…
  3. ■金利上昇追い風に地銀株が躍進、政策期待も後押し  金利上昇の影響を受けて銀行株、特に地方銀行株の…
  4. ■トリプルセット行、ダブルセット行も相次ぐ地銀銀株は決算プレイで「トランプトレード」へキャッチアップ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る