【編集長の視点】ネオジャパンは続落も2Q業績の上ぶれ着地を再評価して下げ過ぎ訂正買いが再燃余地

 ネオジャパン<3921>(東マ)は、30円安の1512円と4日続落して始まっている。今年2月12日につけた株式分割の権利落ち後安値1351円に並ぶ安値水準から底上げ途上にあり、東証マザーズ市場がやや調整色を濃くしていることから同社株にも目先の利益を確定する売り物が先行している。ただ下値には、今年9月12日に発表した今1月期第2四半期(2016年2月~7月期、2Q)累計業績が、期初予想を上ぶれて着地したことから、期初予想を据え置いた今1月期通期業績に対する業績期待を高めて下げ過ぎ訂正買いが続いている。9月12日には「日経コンピュータ顧客満足度調査2016-2017」のグループウエア部門で2年連続で第1位を獲得したと発表したことも、先行きの業績サポート材料として意識されている。

■相次ぎ提供開始の新バージョンのフル寄与で利用ユーザー数が順調に推移

 同社の今期2Q累計業績は、売り上げ10億2900万円、営業利益1億7500万円、経常利益1億9800万円、純利益1億3500万円で着地した。四半期決算が初作成となるため前年同期比較はないが、売り上げは、期初予想を3600万円、利益は同じく4400万円~2900万円それぞれ上ぶれた。今年3月に「desknet’s NEO」クラウド版のオプションサービスとして「セキュアブラウザ」、同4月には「desknet’sクラウドメールサービス」のオプションサービスとして「標的型攻撃メールチェックサービス」の提供をそれぞれ開始し、クラウドサービスの利用ユーザー数が推移したことなどが要因となった。

 今期通期業績は期初予想を据え置き、売り上げ20億9300万円(前期比9.9%増)、営業利益3億9900万円(同9.1%増)、経常利益4億1900万円(同8.5%増)、純利益2億8600万円(同16.5%増)と見込み、連続して過去最高を更新する。ただ2Q累計業績の上ぶれ着地から前期業績と同様に通期業績の上ぶれ着地、最高業績の更新幅の拡大期待も高めている。

■株式権利の権利落ち後調整幅の3分の1戻しをクリアしまず半値戻しを目指す

 株価は、今年1月31日を基準日とする株式分割(1対3)の権利を6660円で落とし、権利落ち後高値2450円から全般相場の波乱とともに連動安し、今期第1四半期(2016年2月~4月期、1Q)の高利益進捗率業績に反応して1951円と急伸したが、今年6月の英国の欧州連合離脱ショックでは、株式分割権利落ち後安値に迫る1372円に突っ込んだ。同安値から下げ過ぎとして底上げ、25日移動平均線を上抜く水準までリバウンドし、権利落ち後調整幅の3分の1戻しをクリアした。足元では再び25日線水準で下値を確認する動きとなっているが、今期1Q業績と同様に2Q累計業績の上ぶれ着地を再評価して一段の戻りにトライ、まず調整幅の半値戻しの1900円台回復を目指そう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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