【株式評論家の視点】デュアルタップは、城北エリアの開発や東南アジアの拡大等で成長見込む

株式評論家の視点

 デュアルタップ<3469>(JQS)は、本年7月21日に東京証券取引所JASDAQに上場。同社グループは、東京都23区内おいて自社ブランドマンション「XEBEC(ジーベック)」シリーズの開発に注力し、立地や仕様等の改良を図る等ブランド力の強化を図ると共に、投資家や入居者等様々な顧客に対して多様な価値を提供するよう尽力している。

 今2017年6月期は、主力の不動産販売事業では、296戸(前期比67戸増)の販売を計画。ファミリーマンションについても国内及び海外投資家向けに積極販売を計画し、56戸の販売を見込む。不動産賃貸管理、仲介事業では、新規管理獲得は240戸を計画、ストックビジネスの更なる強化に取り組むほか、XEBECマンションとホテル事業等運用資産の積上げを目指す。海外不動産事業では、マレーシア建物管理事業の収益基盤構築に注力するほか、東南アジアを中心に、グローバルな投資家層の更なる積上げを目指している。

 前2016年6月期業績実績は、売上高が69億9600万円(前の期比16.1%増)、営業利益が4億1100万円(同19.4%減)、経常利益が3億2900万円(同30.2%減)、純利益が2億1000万円(同28.2%減)と計画に沿って着地。配当は期末一括30円を予定している。

 今17年6月期業績予想は、売上高が94億6800万円(前期比35.3%増)、営業利益が4億4000万円(同7.1%増)、経常利益が3億3300万円(同1.1%増)、純利益が2億1300万円(同1.1%増)を見込んでいる。配当は期末一括30円継続を予定している。

 株価は、7月21日に公開価格1110円を2.3倍上回る2520円で初値をつけた後、同日高値2611円と上昇。9月20日安値1265円と調整している。不動産事業では、得意とする東京23区内城南エリアに加え、城北エリアへと開発エリアを拡大。不動産賃貸管理・仲介事業では、XEBECマンションやホテルプロモート函館で培ったホテル事業等の運用資産積上げ。海外不動産事業では、子会社のDualtap Internationalによるマレーシア、シンガポール、タイ等の東南アジア地域での、現地ディベロッパーや不動産仲介会社とのネットワークを拡大等、今後も高い成長が見込まれる。公開価格の1110円に接近したことで、短期的な売りは一巡し需給は改善する方向へ。今期予想PER6倍台と割安感があり、配当利回り2.3%と利回り妙味もソコソコあり値ごろ感はある。ここからの押し目は中長期狙いで買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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