【編集長の視点】リファインバースは連続最高業績と原油価格高を手掛かりに直近IPO株買いが再燃

 リファインバース<6531>(東マ)は11日、180円安と続落して始まったあと、280円高の5100円まで上げている。同社株は、今年7月28日に新規株式公開(IPO)されたばかりで、7日の取引時間中に上場来高値5400円まで買い進まれ、信用規制の再強化を受けて目先の利益を確定する売り物と直近IPO株買いが交錯した。ただ下値では、初決算の前2016年6月期業績が、連続して過去最高を更新して着地し、続く今2017年6月期業績も2ケタ増収増益と予想されていることを評価している。前日11日の米国市場で、原油先物(WTI)価格が、4カ月ぶりの高値をつけたこともフォローの材料視されている。

■再生樹脂製造販売事業に好環境が続きWTI価格の上昇も追い風

 同社の今2017年6月期業績は、前期業績が、IPO時予想をやや上ぶれて着地したあと、売り上げ24億600万円(前期比13.5%増)、営業利益3億5100万円(同31.7%増)、経常利益3億1700万円(同28.6%増)、純利益2億300万円(同23.8%増)と大幅続伸が予想され、前期の過去最高を連続更新する。同社は、キャッチコピーの「東京に油田を見つけた企業」に明らかなように、業務用カーペットのリサイクル事業を展開しており、産業廃棄物処理事業では、東京オリンピックやインバウンド(外国人観光客)関連で商業施設やホテルなどの大型改修工事、マンションなどのリフォーム・イノベーションに伴う解体工事で受注が好調に推移し、再生樹脂製造販売事業でも、企業の新築オフィス物件の移転や拠点統合などを受け使用済みタイルカーペットの調達量が増加、稼働率がアップして販売数量も安定的に推移することが要因となる。

 前期業績は、今年前半に米国市場でWTI価格が、1バーレル=26ドル台まで約12年8カ月ぶりの安値に落ち込み、バージン樹脂製品価格が下落したが、再生樹脂価格の相対的な割安感と同製品の需要拡大でカバーして上ぶれ着地につながっており、今期業績も、WTI価格が上昇転換、前日の米国市場で一時、1バーレル=51.60ドルと6月9日以来4カ月ぶりの高値をつけたことから再び期初予想を上ぶれて推移する可能性があり、株価材料としてもWTI価格の動向は要注目となる。

■信用取引規制再強化を押し返し資源関連株の穴株人気を高め上値トライ

 株価は、公開価格1700円でIPOされ、2770円で初値をつけいったん公開価格を確認する上場来安値1782円まで突っ込んだが、今期業績の連続最高予想で底上げ、WTI価格の持ち直しとともに合計3回のストップ高を交えて4480円高値まで買い進まれた。同高値では信用取引規制が強化され、株価的にも敬意を表したが、調整一巡感から上場来高値5400円と買い直され、規制再強化で高値もみ合いを続けている。資源関連株の隠れた穴株の一角としてWTI価格に連動し最高値奪回から上値トライに弾みをつけよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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