【業績でみる株価】TSIホールディングスは17年2月期第2四半期累計は利益が大幅に上振れて営業黒字化

 TSIホールディングス<3608>(東1)が10月14日発表した17年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結業績は、利益が計画を大幅に上振れて営業黒字化した。株価は安値圏モミ合いだが、収益改善を評価する動きを強めそうだ。

 17年2月期第2四半期累計連結業績は売上高が前年同期比7.6%減の771億81百万円だったが、営業利益が8億30百万円の黒字(前年同期は4億22百万円の赤字)、経常利益が同2.0倍の12億36百万円、純利益が5億05百万円の黒字(同14億62百万円の赤字)だった。

 マーケット環境が厳しかったことに加えて、キャロウェイアパレル事業を持分法適用会社化したことで、期初計画に対して売上高は43億18百万円下回り減収だった。しかしEC事業の大幅伸長に加えて、不採算ブランド撤退や店舗閉鎖など、収益基盤強化に向けた全社的な取り組みの効果で売上総利益率改善や販管費削減が進み、計画に対して営業利益は7億30百万円、経常利益は2億36百万円、純利益は1億05百万円、それぞれ上回った。

 通期の連結業績予想については前回予想(4月13日公表)を据え置いて、売上高が前期比0.7%減の1660億円、営業利益が同2.8倍の30億円、経常利益が同77.4%増の46億円、純利益が同86.8%増の26億円としている。通期ベースでも好業績が期待される。

 なお月次売上情報(直営店売上)を見ると、16年3~9月累計で全店93.5%(小売店88.7%、オンラインショップ134.0%)、既存店96.5%(小売店93.7%、オンラインショップ119.0%)である。15年8月以降に廃止したブランドを除く既存事業ベースの全店売上は100.9%である。

 株価は安値圏550円~600円近辺でモミ合う形だ。ただし7月の年初来安値526円を割り込むことなく下値固め完了感を強めている。収益改善を評価する動きを強めそうだ。

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