【株式評論家の視点】キャピタル・アセット・プランニングは押し目注目、保険会社などへの豊富な導入実績

株式評論家の視点

 キャピタル・アセット・プランニング<3965>(JQS)は、10月7日に東京証券取引所JASDAQに上場した。個人財産の最適な配分と次世代への不安無き移転を約束し、永代にわたるその御家族のファミリーミッションの実現をビジネスノウハウ、システムインフラの提供を通じて支援することを経営理念とし、1990年4月に創業し、金融フロントエンドシステムのパイオニアとして他社の追随を許さない独自の地位を築いている。創業以来一貫して生命保険会社を始めとした金融機関の業務を革新するシステムソリューションを提供し、順調に売上高を伸ばしている。

 同社が実現する生命保険会社の次世代の業務システムは、Web環境のなかで既存顧客情報を有効に活用し、顧客とのコミュニケーションを円滑にする。同システムは直販チャネルにおいて保険契約の設計から申込、さらには引受を自動化・効率化する革新的生命保険POSシステムであり、同システムの完成及び販売により、同社が目標とする生命保険ブティック型システムインテグレーターとしてのポジションを確立しつつある。

 前2016年9月期第3四半期業績は、売上高が27億5200万円、営業利益が8100万円、経常利益が7900万円、純利益が7400万円に着地。

 前16年9月期業績予想は、売上高が42億5400万円(前期比31.3%増)、営業利益が2億1800万円(同25.0%増)、経常利益が2億2000万円(同31.0%増)、純利益が1億4100万円(同47.6%増)を見込んでいる。 上場資金は開発費や人材獲得に充てる。配当は予定しているが、具体的な配当金については現時点では未定(配当性向25~30%を目指す)としている。

 株価は、上場2日目の10月11日に公開価格2000円の2.3倍の4600円で初値をつけ、12日高値5930円と買われた後、4400円前後を下値にモミ合っている。同社は、金融リテール業界のフロントエンドシステム導入では国内トップシェアであり、主に保険会社・証券会社・銀行への豊富な導入実績があることが強みで、資産管理ビジネスのための統合資産管理システム「Wealth Management Workstation」(WMW)によるライセンス使用料課金ビジネスは、事業承継対策、財産承継対策の重要性が認識されつつあることから、ライセンス数は増加している。同システムにより管理されている金融資産、不動産、自社株等の総資産残高は5,000億円を超えており、今後も成長が見込まれることから、今17年9月期業績予想に対する期待感は高まる。ここからの押し目は注目されそうだ。(株式評論家・信濃川)

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