【業績でみる株価】コクヨは16年12月期第3四半期累計大幅増益で通期増額余地、7月高値試す

 コクヨ<7984>(東1)が10月28日発表した16年12月期第3四半期累計(1~9月)連結業績は大幅増益だった。進捗率が高水準で通期予想に増額余地がありそうだ。株価は年初来高値圏で堅調に推移している。好業績を評価して7月の年初来高値を試す展開だろう。

 16年12月期第3四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比1.7%増の2328億70百万円、営業利益が同37.6%増の135億63百万円、経常利益が同17.3%増の127億39百万円、純利益が同42.6%増の92億91百万円だった。海外事業は円高に伴う為替換算影響を受けたが、国内事業が伸長し、価格改定、高付加価値製品拡販、工場の生産性向上などによる売上総利益率の改善や、販管費の効率的使用も寄与して大幅増益だった。

 通期の連結業績予想は前回予想(7月25日に売上高を減額、利益を増額)を据え置いて、売上高が前期比1.9%増の3100億円、営業利益が同34.2%増の149億円、経常利益が同21.2%増の144億円、そして純利益が同61.6%増の102億円としている。通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高75.1%、営業利益91.0%、経常利益88.5%、純利益91.1%と高水準である。通期会社予想に増額余地がありそうだ。

 株価は7月の年初来高値1575円から一旦反落したが、大きく下押すことなく高値圏の1400円~1500円近辺で堅調に推移している。週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインの形だ。好業績を評価して7月高値を試す展開だろう。

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