【株式評論家の視点】バロックジャパンは相対的に割安、突っ込み買い妙味膨らむ
- 2016/11/8 11:55
- 株式評論家の視点
バロックジャパンリミテッド<3548>(東1)は、11月1日に東京証券取引所第一部市場へ上場した。同社は「挑戦」を企業理念とし、2000年の創業以来、主に女性向け衣料及び服飾雑貨の製造小売業、SPA(製造小売業)として、衣料品及び服飾品の企画及び販売を行っている。また、同社は、グローバル事業の基盤を強化し、海外での事業展開を推進するため、戦略的事業パートナーであるベル・インターナショナルとの連携により、中国市場でも事業を拡大。さらに、北米市場への進出拠点及び世界進出を見据えたブランド情報の発信拠点として、北米子会社を設立し、本年9月にはニューヨークへ単独路面店の初出店している。
今2017年1月期第2四半期業績実績は、売上高が322億8100万円(前年同期比6.5%増)、営業利益が20億8800万円(同4.0%減)、経常利益18億5100万円(同20.4%減)、純利益が12億1400万円(同12.1%減)に着地。
今17年1月期通期業績予想は、売上高が728億4300万円(前期比5.9%増)、営業利益が61億4600万円(同2.5%増)、経常利益が63億8600万円(同4.0%増)、純利益が44億2400万円(同4.8%増)を見込んでいる。のれん代がかさんでいたため無配を継続しているが、今後は配当を前向きに検討する。
株価は、11月1日に公開価格2000円を5%下回る1900円で初値をつけ、同日高値1903円。同7日安値1550円と初値から350円調整している。海外への店舗展開では、筆頭株主で中国の靴製造小売り最大手のベル・インターナショナルと合弁会社を設立。中国を中心に100店舗以上を運営すしているが、今後も毎年100店舗以上を出店する方針。中国での業容拡大に対する期待はある。「MOUSSY」をはじめとしたブランドは女性中心に知名度が高く、今期予想PER12倍台と東証1部小売業の予想PER24倍台と比べても相対的に割安感がある。需給面で目先の売りが一巡すれば、十分リバウンドが見込まれることから、ここから突っ込み買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)