【業績でみる株価】エプコは16年12月期第3四半期累計大幅増益、通期予想を2回目の増額修正

 住宅向け給排水設備設計・コンサルのエプコ<2311>(JQ)が11月11日発表した16年12月期第3四半期累計連結業績は大幅増益だった。そして通期予想を増額修正した。8月10日に続いて2回目の増額修正である。株価は徐々に水準を切り上げている。好業績を評価して戻りを試す展開が期待される。

 16年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結業績は、売上高が前年同期比7.1%増の24億33百万円、営業利益が36百万円の赤字(前年同期は1億48百万円の赤字)、経常利益が同4.2倍の2億78百万円、純利益が同8.7倍の2億06百万円だった。

 補助事業採択に伴う費用・補助金を控除すると、営業利益は実質的に3億33百万円となった。設計コンサルティング事業、カスタマーサポート事業、スマートエネルギー事業とも増益となった。エネルギー分野への先行投資段階が終了して増益基調に転換した形だ。

 そして通期予想を増額修正した。前回予想(8月10日に増額修正)に対して、売上高は27百万円増額して前期比3.6%増の32億43百万円、営業利益は65百万円増額して59百万円(前期は1億32百万円の赤字)、経常利益は60百万円増額して同5.4倍の3億74百万円、純利益は45百万円増額して同2.7倍の2億66百万円とした。

 主力の設計コンサルティング事業において、給排水および電気設計の受託戸数が想定を上回り、建築・エネルギー関連の新規受託案件が想定より増加している。利益面では円高によって中国設計コストが想定を下回ったことも寄与する。

 株価はやや小動きだが、基調転換して徐々に水準を切り上げている。週足チャートで見ると上向きに転じた26週移動平均線がサポートラインの形となった。好業績を評価して戻りを試す展開が期待される。

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