【編集長の視点】エボラブルアジアは連続最高業績に新サービス開始、本則市場変更申請もオンして5連騰

 エボラブルアジア<6191>(東マ)は、21円高の1665円と5営業日続伸して始まり、今年7月27日につけた株式分割の権利落ち後高値1820円を視界に入れている。今年11月14日に発表した今2017年9月期業績が、連続して過去最高を大幅に更新すると予想され、同時に新プラットフォーム「AirTrip(エアトリ)」のサービスを開始するなど成長戦略に拍車をかけ、また今期中には東証の本則市場に市場変更申請を予定していることも加わり好感する買い物が増勢となっている。さらに今臨時国会で統合型リゾート整備推進法案(カジノ法案)が審議入りしていることも、インバウンド(外国人観光客)関連や民泊関連人気を高めている。

■BTM事業の取扱高が353億円とスケールが拡大し民泊関連事業も好展開

 同社の今2017年9月業績は、前期業績が今年7月の上方修正通りに増収増益率を大きく伸ばして着地したあと、売り上げ61億4700万円(前期比53.7%増)、営業利益10億100万円(同61.9%増)、経常利益9億6100万円(同68.2%増)、純利益5億9400万円(同74.8%増)と予想、連続して過去最高を更新する。航空券をインターネット販売するOTA業界のトップ企業として、BTM(ビジネス・トラベル・マネジメント)事業のWeb出張シシテムの新規オープン企業が拡大しており、オンライン旅行事業でも新規顧客獲得のための施策やリピーター増加のためのインターフェイスの改善などを進め、利用者が増加し、取扱高が、前期の277億円8200万円(前々期比34.5%増)からさらに353億6600万円と前期比27.3%増とスケールが一段と拡大することが寄与する。

 一方、新サービスの「エアトリ」は、「最もおトク」で「最も便利」なサービスをコンセプトにポイント還元型のリーピーター向けモデルとして総合旅行サービスプラットフォームとして構築、第1弾として国内航空券予約サービスとして提供を開始する。またインバウンド関連では、AMBITION<3300>(東マ)やインベスターズクラウド<1435>(東マ)やビジョン<9416>(JQS)などと業務提携して民泊サービスを強化・拡大してきたが、今年11月にはANAホールディングス<9202>(東1)と認可代理店契約を締結しさらに加速させる。超党派のカジノ法案が、今臨時国会で可決・成立すれば成長可能性は一段と高まることになる。

■分割権利落ち後の25日線水準での値固めを終了し落ち後高値奪回から落ち埋めを目指す

 株価は、今年3月の新規株式公開(IPO)時の公開価格1800円に対して、前期業績の上方修正や民泊関連人気、今年7月31日を基準日とする株式分割(1対3)などの好材料が続いて上場来高値6890円まで買い進まれ、5200円で株式分割の権利を落とした。権利落ち後は、落ち後高値1820円から同安値1275円まで調整し、ANAとの代理店契約を手掛かりにリバウンド幅を拡大、25日移動平均線水準で値固めを終了し、一段の戻りを窺っている。権利落ち後高値奪回から権利落ち埋めに弾みをつけよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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