【CSR(企業の社会的責任)関連銘柄特集】アーバネットコーポレーションの服部信治社長が芸術文化活動の支援について語る
- 2016/11/25 10:16
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服部信治 社長(前列左)
アーバネットコーポレーション<3242>(JQ)
彫刻を学ぶ学生のほとんどが卒業後彫刻を続けることが出来ない状況
今まで、たくさんの作家や、芸術・美術系の学校の先生とお話をする機会があり、ある時、彫刻を学ぶ学生のほとんどが卒業後、制作を続けていくことが出来ないという話を聞きました。一つの学校で、卒業後も彫刻の制作を続ける学生が1人いるかいないかというのが現状だそうです。
その背景には、日本において彫刻を制作するには、制作スペースの問題、材料・運搬費が高価であること、制作の騒音の問題など、さまざまな問題があり、制作活動を続けること自体が非常に難しいという現状があります。また、日本では絵画を購入する方は比較的いらっしゃるが、彫刻を購入して飾るという習慣はそれほど浸透していないのも理由の一つです。
そこで、当社ではこうした日本における立体アート制作者を少しでも支援するため、マンションという居住空間に展示スペースのあることを制作者や、建設関連企業にも認識してもらうため、年1回自社開発物件のエントランスホールを作品の発表の場とした、学生限定立体アートコンペティションを2001年にスタートさせ、若手アーティストの発掘・支援・育成を行っています。
制作費、運搬費、交通費など当社が負担
この活動を、2001年からスタートし、今年で16回目を迎えることが出来ました。全国の美術系大学、美術専門学校に募集要項やポスターを送ったり、インターネットを使った告知活動で、作品を募集します。
毎年、当社開発物件で秋に完成予定のマンション1棟を指定して、このマンションエントランスホールに設置する作品を募集します。一次審査は書類審査で行われますが、厳密に行うため、氏名・性別・学校名等を伏せて行います。
その中から、最終審査にむけて、実際に作品を制作していただく優秀賞3点を選定いたします。優秀賞に選ばれた3名には、制作費・運搬費・交通費など当社が負担し、実際の作品を作ってもらいます。その作品を完成したマンションに持ってきていただき、作品を仮設置して、一人ずつプレゼンテーションし、最終審査を行います。最優秀賞に選ばれた作品は、そのマンションのエントランスホールに恒久的に展示されます。最優秀賞の方には、賞金100万円、優秀賞の方には20万円差し上げます。今後もこの活動を続け、多くの若い人たちに色々な刺激を与えることが出来れば幸せだなあと思っています。
【業績】
11月10日に発表された17年6月期第1四半期連結業績は、売上高39億91百万円(前年同期比127.3%増)、営業利益5億46百万円(同484.8%増)、経常利益5億02百万円(前年同期14百万円)、純利益3億49百万円(同07百万円)であった。
東京圏の分譲マンション事業は、販売戸数が減少していて、8月までの3ヵ月連続で契約率が70%を下回るなど、収益環境は悪化傾向にあるという。
一方、同社の主力事業である投資用ワンルームマンションの販売は、物件の供給不足もあり、販売価格は高値で推移している。
ちなみに、今期17年6月期連結業績予想は、売上高180億円(前期比1.7%増)、営業利益23億円(同14.7%増)、経常利益19億円(同10.4%増)、純利益12億70百万円(同11.5%増)と最高益更新を見込む。
なお、配当については、年間18円と2円の増配を予定。
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