【株式評論家の視点】バーチャレクスはLINEと連携、突っ込み買い妙味膨らむ
- 2016/12/5 12:41
- 株式評論家の視点
バーチャレクス・コンサルティング<6193>(東マ)は、本年6月23日に東京証券取引所マザーズに上場。同社グループでは、「コンサルティング(=戦略や計画の策定力)」、「テクノロジー(=ITソリューションの開発力)」、「アウトソーシング(=業務の実行力)」の3つのノウハウを合わせ持ち、これらを活用することで、多様化する顧客との接点(チャネル)を通じた企業のCRM再構築を、ワンストップでトータルに支援している。
具体的には、戦略策定や計画策定等の上流工程と継続的な業務実施・運用を支援する「コンサルティングサービス」、コンサルティングやプロセス運営で培った知見をITソリューションとして形にした「CRM製品提供」、企業のCRM基盤を戦略的かつ効率的に支えるための「CRM ITサービス」、さらには実際の顧客接点業務を企業と共同或いは請け負って実行する「CRMプロセスサービス」を、シームレス(継ぎ目なく)にシナジーをもって提供して企業と顧客の接点(チャネル)に関するコンサルティングとアウトソーシングサービスとソフトウェアを提供している。
今17年3月期第2四半期業績実績は、売上高が19億2100万円、営業利益が8300万円、経常利益が8100万円、純利益が5300万円に着地。今17年3月期第2四半期から、四半期連結財務諸表を作成しているため、前16年3月期第2四半期の数値と今17年3月期第2四半期の対前年同四半期増減率を記載はないが、東証マザーズ上場に伴う各費用等の発生に伴い、販売費及び一般管理費の一時的な支出が発生したものの、IT&コンサルティング事業では、ストックビジネスであるCRM ITサービスは堅調に推移し、コンサルティングサービスは着実に新規案件を獲得。プロジェクト採算性が向上。アウトソーシング事業では、既存顧客案件が堅調に推移しながら新規案件も始まり順調に推移している。
今17年3月期業績予想は、売上高が42億3100万円(前期比9.5%増)、営業利益が3億5300万円(同37.2%増)、経常利益が3億5000万円(同39.6%増)、純利益が2億2900万円(同9.7%減)を見込む。
株価は、7月11日につけた上場来の高値1986円から9月2日に上場来の安値841円まで58%調整を挟んで10月24日高値1418円と上昇。11月25日高値1338円と買い直された後、モミ合っている。11月16日に同社は顧客対応業務支援のCRMソフト「inspirX(インスピーリ)」がLINEの法人向けサービスと連携すると発表。LINEが来春をメドに提供開始する顧客からの問い合わせ対応サービス「LINE Customer Connect」と連携するため、LINEのテキストチャット履歴を「inspirX」上で統合管理できるほか、チャットボットによる無人自動応答対応をシームレスに組み入れることが可能となることから、業績に貢献するとの期待感が高まる。1200円を挟んでモミ合っているが、13週移動平均線がサポートする形で日柄調整が進めば、上放れも想定されることから、ここから突っ込み買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)