【新規上場(IPO)銘柄】グレイステクノロジーは拠点の拡大で高い成長が見込まれる

株式市場 IPO 鐘

 グレイステクノロジー<6541>(東マ)は、12月21日に東京証券取引所マザーズに上場した。前身は1984年創業(設立は86年)の日本マニュアルセンターで、日本初の取扱説明書専門会社。国内・国外IT関連メーカーおよび各種国内大手メーカーの製品マニュアルをはじめとする技術文書の作成、翻訳。ドキュメントを配信するポータルサイト「e-manual」の企画、構築、運営。マニュアルをはじめとする各種ドキュメントに関わるコンサルティング業務。社内用管理マニュアルの制作業務を行っている。

 国内大手メーカーを中心とした重点顧客に対する営業活動を継続し、新規顧客の獲得と掘り起しに積極的に取り組んでいる。特に、同社のクラウド型マニュアルマネージメントシステム(MMS)である「e-manual」の導入促進に積極的に取り組んでいるほか、6月に「e-manual」の新機能をリリースして、さらなるサービスレベルの向上を図っている。

 今2017年3月期第2四半期業績実績は、売上高が4億3500万円、営業利益が1億0200万円、経常利益が1億円、純利益が6600万円に着地。

 今17年3月期業績予想は、売上高が10億円(前期比37.7%増)、営業利益が3億円(同2.2倍)、経常利益が2億9700万円(同2.3倍)、純利益が1億8700万円(同64.0%増)を見込む。上場で調達した資金は、拠点の拡大や研究開発費に充てる計画で成長を優先し、当面は無配を予定している。

 株価は、12月21日に公開価格3100円の2.3倍の7130円で初値をつけ、同日高値7250円と買い進まれた後、26日安値4620円と下げてモミ合っている。建設機械や半導体製造装置など、専門知識を必要とする案件を多く手掛けているのが強味で、主要取引先は伊藤忠テクノソリューションズ、NTTデータ、日本オラクル、マイクロソフト、トレンドマイクロ、日本アイ・ビー・エム、日本ヒューレット・パッカード、アップルジャパン、日本ユニシス、NEC、富士通、東京エレクトロン、三井物産、住友商事、など総顧客数1,600社以上(2013年3月現在) に膨らみ、取引先企業の多い名古屋や大阪、神戸、米シリコンバレーへの展開を視野に入れており、高い成長が見込まれる。自己株の処分だけで公募増資は実施しないことから、目先の売りが一巡すれば、需給面の良さから短期的に反転する可能性は十分あり、突っ込み買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国内初、HVO51%混合燃料が建設現場で稼働  大成建設<1801>(東証プライム)とユーグレナ…
  2. ■従来の制作プロセスを刷新しAI時代の人材育成を推進  武蔵精密工業<7220>(東証プライム)は…
  3. ■高速道路で手放し運転が可能に、新開発「Honda SENSING 360+」がACCORDの運転支…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■5月訪日客数が過去最高、6月も好調持続の見込みで市場活況  足元のインバウンド需要は、好調に推移…
  2. ■インバウンド関連株は「トランプ関税」のリーチ圏外で小型割安株特性を発揮  「たかが1%、されど1…
  3. ■内需株に広がる「トランプ・ディール」回避の波  東京電力ホールディングス<9501>(東証プライ…
  4. ■日米関税交渉、7月9日に運命の日「90日猶予」迫る潮目  「三日、三月、三年」とは、潮目、変わり…
  5. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  6. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る