テクマトリックス 株価指標面では、割り負け感が強く、株価の反発が予想される

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 テクマトリックス<3762>(東1)の株価は、14年8月高値781円から反落して上値を切り下げたが、600円近辺で下値固め完了感を強めていることに加え、株価指標面では、割り負け感が強く、株価の反発が予想される。

 30日に発表された今期15年3月期第3四半期連結業績は、売上高129億79百万円(前年同期比6.5%増)、営業利益5億42百万円(同11.1%減)、経常利益5億27百万円(同15.1%減)、純利益2億35百万円(同50.4%減)と増収減益であった。
 最終利益については、本社移転に伴う費用として特別損失1億18百万円を計上したことで、大幅減益となった。

 特別損失の発表に伴い、今期15年3月期通期連結業績予想を修正した。売上高183億円(前期比5.5%増)、営業利益11億60百万円(同3.7%増)、経常利益11億60百万円(同0.4%減)は当初予想を据え置いているが、最終利益については当初の7億円から6億20百万円(同21.8%減)に下方修正した。

 同社の事業は、情報基盤事業(ネットワーク・セキュリティ関連のハードウェアの販売)、アプリケーション・サービス事業(医療・CRM・EC・金融を重点分野としてシステム受託開発やクラウドサービスなどを提供)の2つに分けられる。

 医療分野で、オンプレミス型システム提供から、クラウド型サービス「NOBORI」の提供へビジネスモデル変更を推進しているため、前期(14年3月期)から「NOBORI」の売上と利益をサービス期間に応じて按分計上する方法に変更したことで売上と利益にマイナス影響となっている。
 しかし、マイナス要因は一時的で、「NOBORI」のサービスが普及すると、ストック型ビジネスであることから、安定的な収益基盤となり、将来の業績に大いに貢献する。7月には、日本事務器と「NOBORI」の販売代理店契約を締結したことで、「NOBORI」の普及拡大が更に進むものと思われる。

 本社移転の費用で最終利益の下方修正があったものの、通期連結業績の売上高、営業利益、経常利益は当初予想を据え置いていることから、ほぼ計画通りといえる。

 1月30日の終値608円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS51円24銭で算出)は11.9倍、今期予想配当利回り(会社予想の年間15円で算出)は2.5%、前期実績PBR(前期実績の連結BPS513円07銭で算出)は1.2倍と割り負け感が強いことから、株価の反発が予想される。

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