ワークマン 第3四半期(10月~12月)業績は、好調で、第2四半期累計の遅れを取り戻す
- 2015/2/2 07:41
- 株式投資News
作業服、作業用品のワークマン<7564>(JQS)の株価は、高値圏の5400円~5700円近辺でモミ合う展開が続いているが、煮詰まり感を強めており、モミ合い上放れのタイミングが接近しているようだ。
そのような状況の中で、30日、今期15年3月期第3四半期累計業績が発表された。営業総収入381億05百万円(前年同期比3.1%増)、営業利益67億08百万円(同3.9%増)、経常利益75億40百万円(同3.5%増)、純利益44億10百万円(同8.1%増)と増収増益となり、計画を下回った第2四半期の遅れを取り戻したといえる。
ワーキングウェアや作業関連用品などの大型専門店チェーンをFC中心に全国展開している。ローコスト経営を特徴とするとともに、他社との差別化戦略として PB商品「WORKMAN BEST」の開発・拡販、さらに単品管理プロジェクトの推進、地域特性に合わせた売り場づくりなどを強化している。
店舗展開では、北海道(札幌市)に初出店するとともに、ドミナントエリアの強化と既存店のスクラップ&ビルドを実施した。当第3四半期累計期間では、開店17店舗、スクラップ&ビルド5店舗、賃貸借契約満了による閉店4店舗で、14年12月31日現在の営業店舗数は、フランチャイズ・ストア(加盟店A契約店舗)が前期末より24店舗増の642店舗、直営店(加盟店B契約店舗及びトレーニング・ストア)は11店舗減の101店舗で、41都道府県下に合計743店舗(前期末比13店舗増)。
人口10万人に1店舗として、中期的には22年3月期に全国1000店舗、28年3月期に全国1300店舗の展開を目指している。
通期業績予想に対する進捗率は、営業総収入73.8%、営業利益74.3%、経常利益74.1%、純利益71.2%とほぼ計画通りのペースといえる。
第2四半期を振り返ると進捗率は、営業総収入44.6%、営業利益38.4%、経常利益39.4%、純利益38.0%と低進捗率であった。
このため、同社では、通期予想を達成するための下期の取組として、高付加価値商品の構成比を高め、客単価の向上を図るために、秋冬防寒新商品を投入し、商品力を強化した。一方で、天候や作業シーンに合わせた「選んで重ねる防寒」の提案で、買い上げ点数を増やすために、主力となる防寒商品、PB商品の売り場づくりの推進を行った。また、売上高のアップが実証されている履歴発注システムの稼働率を80%以上に高め、発注作業の短縮化、適正在庫を目指した。この様な取組が奏功した結果、第3四半期に業績が回復したといえる。
株価は、高値圏の5400円~5700円近辺でモミ合う展開が続いているが、第3四半期(10月~12月)の業績が好調であったことから、株価の上放れも期待できる。