【アナリスト水田雅展の銘柄分析】日本エム・ディ・エムの第3四半期累計は大幅増収増益、14年11月高値試す

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 医療機器商社の日本エム・ディ・エム<7600>(東1)は1月30日、第3四半期累計(4~12月)の業績を発表し、大幅増収増益だった。株価は14年12月の直近安値514円から切り返して調整一巡感を強めている。今期(15年3月期)業績見通し再増額の可能性も評価して、14年11月高値698円を試す展開だろう。

 人工関節製品、脊椎固定器具、骨接合材料など整形外科分野を主力とする医療機器商社である。ジョンソン・エンド・ジョンソンとの販売契約が13年3月期に終了したが、米国子会社オーソデベロップメント(ODEV)社製品の拡販、自社製品比率上昇による売上原価率改善効果で収益改善基調だ。米ODEV社製の人工膝関節製品は中国でも薬事承認を取得している。高齢化社会到来を背景として中期的に収益拡大が期待される。

 自社製新製品の動向としては、米国で14年1月に米ODEV社製の人工膝関節製品「BKS-Momentum」と「E-Vitalize」を販売開始した。日本では14年5月に人工膝関節製品「BKSオフセットティビアルトレイ」を販売開始し、14年9月に米ODEV社製の人工股関節大腿骨ステム「OVATION Tributeヒップシステム」と、ステムヘッド「ODEV BIOLOX deltaセラミックヘッド」を販売開始した。また米ODEV社は、人口膝関節製品「KASM」の米国食品医薬品局(FDA)薬事承認を取得して販売開始している。

 1月30日に発表した今期(15年3月期)第3四半期累計(4~12月)の連結業績は売上高が前年同期比27.2%増の84億78百万円、営業利益が同3.3倍の10億30百万円、経常利益が同5.4倍の8億79百万円、純利益が同5.8倍の5億09百万円だった。

 日本国内では償還価格引き下げという厳しい事業環境だったが、米ODEV社製の人工関節製品、自社開発の骨接合材料製品、脊椎固定器具製品が好調に推移した。米国でも人工関節製品が好調だった。売上原価率は28.2%で同0.5ポイント低下した。増収効果や自社製品比率上昇効果が寄与した。

 製品別売上高は、人工関節分野が同27.2%増の52億37百万円(日本国内が同22.0%増収、米国が同33.6%増収)、骨接合材料分野(日本国内)が同30.4%増の20億83百万円、脊椎固定器具分野が同34.0%増の7億51百万円(日本国内が同49.8%増収、米国が同5.1%減収)だった。

 通期の連結業績見通しは前回予想(10月30日に増額修正)を据え置いて売上高が前期比16.3%増の110億円、営業利益が同81.4%増の12億円、経常利益が同2.1倍の10億円、純利益が同91.9%増の5億50百万円、配当予想(4月30日公表)が前期と同額の年間5円(期末一括)としている。なお想定為替レートは1米ドル=106円としている。

 通期ベースでも、米ODEV社製の人工股間接製品「オベーションヒップシステム」や脊椎固定器具「Pagodaスパイナルシステム」、当社と米ODEV社が共同開発した骨接合材料製品「MODE」シリーズなどが好調に推移して、日本国内の償還価格引き下げの影響を吸収する。自社製品比率上昇による売上原価率改善効果も寄与して大幅増益見通しだ。

 通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は、売上高が77.1%、営業利益が85.8%、経常利益が87.9%、純利益が92.6%と高水準である。自社製品比率が一段と上昇して売上原価率は改善基調であり、通期業績見通しは再増額の可能性が高いだろう。

 株価の動きを見ると、14年11月高値698円から利益確定売りなどで一旦反落して調整局面だったが、12月の直近安値514円から切り返して調整一巡感を強めている。今期好業績見通しを評価する流れに変化はないだろう。

 1月30日の終値578円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS20円78銭で算出)は27~28倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間5円で算出)は0.9%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS417円65銭で算出)は1.4倍近辺である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形だ。強基調に変化はないだろう。今期業績見通し再増額の可能性も評価して14年11月高値698円を試す展開だろう。

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