【新規上場(IPO)銘柄】リファインバースは、インバウンド関連・オリンピック関連の商業施設の改修工事などに期待

株式市場 IPO 鐘

 リファインバース<6531>(東マ)は、昨年7月28日に東京証券取引所マザーズに上場。「素材再生企業として新しい産業を創出し、社会の持続的発展に寄与することを目指す」という企業理念のもと、2003年に設立。同社は、タイルカーペットの水平リサイクル事業を運営している。大量に廃棄されるタイルカーペットから、独自開発の精密加工技術によって合成樹脂素材を再生し、タイルカーペットの原料として活用することに成功。世界的にも本格的な実施例のない「タイルカーペットtoタイルカーペット」という循環型のマテリアルリサイクルビジネスを実現している。

 

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 再資源化率は実に「90%」に達し、将来的には「100%」を見込んでいる。オフィスビルが立ち並ぶ都市部では、タイルカーペットが大量に消費され、廃棄されているが、同社の技術を用いれば、本来石油から作られる合成樹脂素材を、廃棄物から取り出して再資源化できる。同社にとってタイルカーペット廃材が多く集まる東京は油田そのもの。リファインバースが『都市での油田開発に成功した』といわれるゆえんとなっている。

 今2017年6月期第1四半期業績実績は、売上高が5億8900万円、営業利益が6900万円、経常利益が6200万円、純利益が4800万円に着地。産業廃棄物処理事業では新規顧客の獲得、既存顧客での取引拡大、内装解体事業の受注増加などを通じ、年度当初から順調に推移したほか、再生樹脂製造販売事業ではバージン樹脂製品価格との相対的割安感から、引き続き原料製品に対する引き合いは強く、順調に受注を獲得しているる。

 今17年6月期業績予想は、売上高が24億0600万円(前期比13.5%増)、営業利益が3億5100万円(同31.7%増)、経常利益が3億1700万円(同28.6%増)、純利益が2億0300万円(同23.8%増)と連続最高益更新を見込んでいる。

 株価は、昨年8月8日につけた上場来の安値1782円から同12月16日に上場来の高値8230円と上昇した後、6100円どころを下値にモミ合っている。将来的には、新規事業の再生ナイロン樹脂製造事業が2018年6月期以降に収益化を見込むほか、産業廃棄物処理事業出はインバウンド関連・オリンピック関連の商業施設の改修工事などの大型案件の受注に対する期待感があり、高い成長が続くと期待される。業績は順調に推移しており、2月14日に予定される今17年6月期第2四半期決算の発表に期待は持てる。日柄調整が進めば、十分上値を試すことが予想されることから、決算発表前に下押す場面があれば、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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