【株価診断】アーバネットは機軸の投資用ワンルームマンションが好立地武器に堅調、3%超える利回り
- 2015/2/3 08:54
- 銘柄紹介
アーバネットコーポレーション<3242>(JQ・売買単位100株)は、1999年7月に東京新宿区においてアーバネットの社名で土木・建築の設計・不動産の売買・賃貸及び仲介を目的として設立した。
2000年に投資用ワンルームマンションの開発・分譲事業、2001年にファミリーマンションの開発・分譲事業、2002年に戸建住宅の開発・分譲事業をそれぞれ開始、2002年に現社名へ変更、2007年3月に上場した。2008年にはマンションの買取再販を開始している。
服部信治社長は取り組みと目標などについて次のように語っている。
『設計事務所からスタートして、機能性にデザイン性や芸術性を融合させた、ものづくりの精神と首都圏の駅より10分以内の立地にこだわり、独自性のある不動産開発を追及しています。リーマンショックをくぐり抜けることができたのも高品質のものづくりと首都圏にこだわりを持って事業を行ってきたことが大きな要因であったと思っています。最近では販売部門を創設しファミリーマンションの一般分譲及び買取再販事業を開始したことでワンルームマンションの開発・1棟販売事業とともに当社事業の中核事業となりつつあります。今後、販売部門の強化と開発物件の更なる差別化を進めて、最終目標として総合デベロッパーとして大きく成長していく所存です』、という。
2014年6月期での売上は前期比47.8%増の104億8400万円と、2010年6月期(105億9200万円)以来の100億円台に乗せた。機軸事業である投資用ワンルームマンションは年金不安と超低金利を背景に堅調に推移。新規開発用地の購入と竣工開発物件の早期売却に努めるとともに財務体質の強化を図っている。
前期営業利益は56.5%増益の11億8600万円、純益5.4%増益の7億6300万円だった。純益の伸びが小さかったのは法人税等の増額があったためである。
2015年6月期については建築資材や労務費の上昇が予想される。この中で投資用ワンルームマンションを海外投資家へ直接分譲を進めている。『築地PJ』を台湾法人に1棟で売却を締結している。また、開発地域については、東京23区駅10分以内を基本に据えた上で『武蔵小杉』に代表される神奈川県東部を開発地域に加え展開していく。
今期は期初予想では売上4.9%増の110億円と続伸、営業利益5.4%増の12億5000万円、純益10.3%減の6億8500万円の見通し。1株利益33.0円、配当は年10円の予定。なお、2月5日に第2四半期決算を発表の予定。
昨年来高値は325円(14年1月)、安値は210円(14年5月)。足元では1月23日に320円と急伸、動意をみせたが第2四半期の決算発表を控えていることもあって様子見となっているが、2月2日は292円と25日線はキープしている。2月4日から貸借銘柄に選定されるし今期の増収増益見通しからPER10倍以下、利回り3.2%と割安水準は狙い場といえるだろう。