【注目銘柄】荒川化学工業は17年3月期第3四半期累計大幅増益で通期増額修正

注目銘柄

 製紙用薬品や印刷インキ用樹脂の大手である荒川化学工業<4968>(東1)に注目したい。2月2日発表した17年3月期第3四半期累計の連結業績は大幅増益だった。そして通期利益予想を増額修正した。さらに再増額余地がありそうだ。株価は上場来高値更新の展開だ。

 17年3月期第3四半期累計(4~12月)の連結業績は、売上高が前年同期比3.6%減の576億04百万円だが、営業利益が同51.4%増の40億47百万円、経常利益が同41.8%増の41億43百万円、そして純利益が同49.5%増の28億03百万円だった。

 円高も影響して全体として減収だったが、原材料価格下落やコストダウンによる採算性改善、経費削減効果などで、製紙用薬品事業、コーティング事業、粘接着事業、機能性材料事業とも増益だった。

 通期予想は2月2日に利益を増額修正した。売上高は据え置いて前期比4.6%減の755億円、営業利益は6億50百万円増額して同30.5%増の47億50百万円、経常利益は6億円増額して同24.6%増の48億円、純利益は6億円増額して同34.1%増の31億円とした。修正後の通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が76.3%、営業利益が85.2%、経常利益が86.3%、純利益が90.4%と高水準である。通期予想に再増額余地がありそうだ。

 株価は上場来高値更新の展開となり、1月5日の1993円まで上伸した。その後も高値圏で堅調に推移している。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなって上昇トレンドである。自律調整が一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

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