【狙い場・買い場】エスクロー・エージェントは今2月期を底に来期2ケタ増益の回復へ、株価は二番底形成

狙い場・買い場

エスクロー・エージェント・ジャパン<6093>(JQ・売買単位100株)は底打ち反転の兆しにあり、時価近辺は買い妙味十分といえよう。それを下支えするのは今後、明るさを増してくる業績見通し。2015年2月期の利益はほぼ横ばいに止まるとみられるが、来期は増益基調に復帰する公算が大きい状況。

同社は金融機関からのBPO(業務受託)事業と、不動産関連業務のエスクロー(第三者寄託)が二大事業。不動産関連の事務代行が中古住宅の建て替え、リフォーム市場の拡大を受けて、順調に増加している。不動産会社のFC加盟店網を拡充すると同時に、融資元金融機関との連携による優遇金利を適応した提携ローンを推進し新規クライアントの開拓を積極的に推進している。

また、宅金利の低下などで金融機関における住宅ローン融資案件の事務請負の増加で新規案件が着実に増加傾向をたどりBPO事業が好調だ。それが奏功する来期以降の業績は成長路線に復帰する可能性がある。

連結ベースの2015年2月期売上高は13億7700万円(前期単独ベース12億7600万円)と増加するものの、上場費用の負担発生で経常利益は3億1800万円(同3億3000万円)、経常利益3億1800万円(同3億2800万円)、当期純利益1億9300万円(同1億9800万円)とほぼ横ばいに止まる見込み。

しかし、来期(2016年2月期)は上場費用がなくなるうえに、新規クライアントの増加などを背景に売上高14億4000万円(同4.6%増)前後、営業利益3億5000万円(同10.1%増)前後、経常利益3億5000万円(同10.1%増)前後、当期純利益2億1000万円(同8.8%増)前後を最低確保する見通し。

予想一株当たり利益は266円80銭(今期254円30銭)にアップです。配当も年間80円(同75円)に増配の可能性が高い。

株価は今期の利益伸び悩みを嫌気して2014年9月高値2万5800円から急落、10月には7000円まで売られた。この時点で下落率は約70%にもなり、さすがに下落一服感から買い方有利の展開となり、11月1万4200円まで戻している。しかし、戻り売りが途切れず、2015年1月23日には6390円の安値をつけた。これで、処分売りもようやく峠を越しつつあり、これからは来期以降の事業展開を期待する新規の買い物が勢いを増してくるものとみられる。

チャート的には2014年10月、2015年1月に安値を付けたことによりW底を形成。本格反騰の色彩を強める条件が整ってきたとみられる。中期的には1万円台での活躍が期待できそうだ。(志木克己)

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