インテリジェントウェイブ 株価は28日の今期業績の上方修正により、下値を切り上げ、一段高を望む体制が整う

 インテリジェントウェイブ<4847>(JQS)の株価は、1月28日の引け後に第2四半期と通期予想の上方修正を発表したことから翌29日には一時366円と急騰したものの324円で引けている。その後も300円ラインを割り込む動きはなく、下値を切り上げ、一段高を望む体制が整ったといえる。

 4日引け後に、今期6月期第2四半期連結業績が発表された。売上高28億44百万円(前年同期比6.9%減)、営業利益1億83百万円(前年同期△1億03百万円)、経常利益1億83百万円(同△88百万円)、純利益2億45百万円(同△72百万円)と減収ながら大幅増益の黒字転換となった。
 純利益は、過年度に計上した投資有価証券評価損の一部について、税務上損金計上することができる見込みとなり、税金費用が1億30 百万円減少したことで、当初予想を大幅に上回ることになった。

 同社の事業は、主に金融業界の顧客を対象として、ハードウェアやソフトウェアを統合、付加価値をつけたシステムを納入し、保守サービスを行う(金融システムソリューション事業)と、特定の業界、業種に限らず情報セキュリティ分野やその他の分野に利用される自社開発パッケージソフトウェアと、他社製パッケージソフトウェアを中心に付加価値の高いシステムを納入し、保守サービスを行う(プロダクトソリューション事業)の2つのセグメントに区分される。

 セグメント別の事業概要は、金融システムソリューション事業では、クレジットカード会社向けのシステム開発受託及びシステム保守並びにハードウェア販売等により、売上高は26億25百万円(前年同期比9.2%減)となった。利益面については、開発プロジェクトが順調に推移したほか、NET+1、ACEPlus等の自社製パッケージソフトウェアの販売実績が大きく伸びたため、営業利益は3億67 百万円(同122.3%増)であった。

 プロダクトソリューション事業においては、新規に取扱いを開始した米国パロアルトネットワークス社のマルウェア対策製品Trapsの販売実績をあげることができたほか、内部情報漏えい対策の自社製品CWAT(シーワット)やその他セキュリティ対策関連システムの販売によって、売上高は2億19 百万円(前年同四半期比33.2%増)、営業利益△1億84百万円(前年同四半期△268 百万円)と大幅増収により赤字幅は大幅に縮小した。

 今期通期連結業績予想は、売上高64億円(前期比2.4%減)、営業利益3億80百万円(同162.1%増)、経常利益4億円(同118.6%増)純利益3億80百万円(同341.9%増)と減収ながら大幅増益を見込む。

 株価の動きをみると、28日の今期業績の上方修正により、下値を切り上げ、300円台で推移している。今期収益改善が確実といえることから、上値を狙う展開が予想される。

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