【材料でみる株価】日本水産は17年3月期配当予想の増額修正と株主優待制度の導入を発表

 日本水産<1332>(東1)は、水産品冷食の大手で、鮭鱒養殖事業なども展開している。2月21日、17年3月期期末配当予想の増額修正と株主優待制度の増入を発表した。株価は戻り歩調である。配当予想増額と株主優待制度増入を好感して上値を試す展開が期待される。

 17年3月期配当予想は、期末に1円増額して3円50銭とした。年間では6円(第2四半期末2円50銭、期末3円50銭)となる。また前期との比較では1円増配となる。

 株主優待制度は、毎年3月31日現在500株以上保有株主を対象として、保有株数に応じて当社製品を贈呈する。17年3月31日現在の対象株主から実施する。保有株式数500株以上1000株未満の株主には3000円相当の同社商品2品(イマークS10本、又はびん詰・缶詰セット)から選択、保有株式数1000株以上の株主には5000円相当の同社商品2品(イマークS20本、又はびん詰・缶詰セット)からの選択となる。

 17年3月期通期連結業績予想(2月3日に売上高、利益とも増額修正)は、売上高が前期比1.4%減の6280億円、営業利益が同10.6%増の215億円、経常利益が同13.8%増の235億円、純利益が同13.8%増の140億円としている。水産事業における鮭鱒価格の大幅な回復や、食品事業における原材料等輸入コストの低下が寄与する。

 第3四半期累計(4~12月)連結業績は前年同期比3.7%減収、7.9%営業増益、9.6%経常増益、10.2%最終増益となり、通期会社予想に対する進捗率は売上高が74.7%、営業利益が87.0%、経常利益が88.2%、純利益が88.4%と高水準である。通期ベースでも好業績が期待される。

 株価は戻り歩調である。2月6日には608円円まで上伸する場面があった。日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形となった。配当予想増額と株主優待制度増入を好感して上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■シスルナ経済圏構築に向け、グローバルなパートナーシップを強化  ispace(アイスペース)<9…
  2. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
  3. ■物価高・人手不足が直撃、倒産件数29カ月連続で増加  帝国データバンクの調査によると、倒産件数が…
2024年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

ピックアップ記事

  1.  暖房機器、除雪商品などを展開し割安放置が目立つセクターにホームセンター株がある。PBRが1倍を割…
  2. ■背広の売れ行きが映す街角の景気シグナル  街角の景気実感を分析し、景気実態を明らかにする経済指標…
  3. ■化粧品大手は業績下方修正も、電鉄各社は上方修正で活況  トランプ次期大統領の影響を受けない純内需…
  4. どう見るこの相場
    ■金利敏感株の次は円安メリット株?!インバウンド関連株に「トランプ・トレード」ローテーション  米…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る