日東製網は第3四半期の大幅増益など好感され値上がり率1位

株式市場 銘柄

■連結営業利益が前年同期の2.5倍になるなどで通期業績に期待広がる

 日東製網<3524>(東1)は9日、急伸の始まりとなり、取引開始後に8%高の2155円(165円高)をつけ、東証1部銘柄の値上がり率1位に躍り出た。8日の取引終了後に2017年4月期・第3四半期決算(16年5月~17年1月)を発表し、連結営業利益が前年同期の2.5倍になるなどの大幅増益が好感されている。

 4月通期の見通しは増額せず、従来予想のまま売上高は前期比4.8%増の173億円、営業利益は同3.9%増の12億円、純利益は同1.0%増の6億円、1株利益は231円29銭。市場には通期の業績の上ぶれ期待が出始めたようだが、この予想のままでも株価はPER9倍台に過ぎないため割安感は強いといえる。

 同社は「導電性網状テザー」と呼ばれる特殊なロープを開発し、JAXAと宇宙ごみ除去の実用化に向けた実験を進めている。2月初旬に「こうのとり」6号機で実験を試みたが、宇宙空間への金属製のワイヤーの打ち出しができず、実験できなかったと伝えられた。引き続きこの展開に期待する様子もある。(HC)

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