ANAホールディングスが昨年来の高値に急接近、原油安など好感

ANAホールディングス ANA 9202

■格安航空ピーチ・アビエーションの4月子会社化などにも期待強まる

 ANAホールディングス<9202>(東1)は10日、5%高の352.7円(15.8円高)まで上げた後も10時30分にかけて350円前後で推移し、昨年来の高値353.9円(2016年2月)に急接近となっている。手掛かり材料としては、円安の再燃に加え、原油市況が在庫の増加などを要因に下げ、米WTI原油先物が2216年11月以来の50ドル割れとなったことなどがあるようだ。

 2月下旬には、出資するLCC(格安航空会社)ピーチ・アビエーションの4月子会社化を発表。24日、304億円を投じ格安航空会社(LCC)大手ピーチ・アビエーションを4月に子会社化すると発表した。ピーチ・アビエーションは日本国内で運行するLCC4社の中で最初に営業黒字を達成し、LCCの代表格との受け止め方もある。

 株価水準はPER15倍前後のため、日本航空<9201>(東1)の同8倍台との比較では割高だが、調査筋の中には、業績面でANAホールディングスに軍配を上げる判断もある。テクニカル的には、17年1月から3月初にかけて形成しかけたダブルトップ(2点天井)型のモミ合いを上抜いたため、再び上昇飛行に入る可能性が出てきたとの見方が出ている。(HC)

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