【材料でみる株価】インフォメーションクリエーティブは水準切り上げてモミ合い上放れ期待、17年9月期減益予想だが上振れ余地

 インフォメーションクリエーティブ<4769>(JQ)はソフトウェア開発を中心にソリューションサービスを提供している。17年9月期減益予想だが上振れ余地がありそうだ。連結子会社LOCOBEEが2月から新タイプのコミュニケーションアプリ「LocoBee」サービスを開始し、3月13日~14日には実証実験を行った。株価は3月上旬に動意づいてやや乱高下する形となったが、徐々に水準を切り上げて戻り歩調だ。長期モミ合いから上放れの展開が期待される。

■ソフトウェア開発中心にソリューションサービスを提供

 同社は、ソフトウェア開発事業、システム運用事業、その他(パッケージ開発・販売)事業を展開し、顧客に常駐する型で情報サービス分野における総合的なソリューションサービスを提供している。

 16年9月期の事業別売上高構成比はITソリューション事業97.5%(ソフトウェア開発44.9%、システム運用52.6%)、ITサービス事業2.5%だった。顧客別に見ると日立システムズや日立ソリューションズなど、日立製作所<6501>グループ向けが全体の55%を占めて収益源となっている。

 16年10月ITサービス事業拡大の一環として子会社LOCOBEEを設立した。訪日外国人旅行客に向けて魅力的な日本の文化、歴史、人々との交流を体験してもらうインターネットサービスを提供する。これに伴って17年9月期から連結決算に移行する。

 17年2月には、連結子会社LOCOBEEが「世界で一番小さい旅の相棒」として、訪日外国人と地元の人(Loco)との新しいタイプのコミュニケーションアプリ「LocoBee」サービスを開始した。そして3月13日~14日にはANA総合研究所の協力のもと、訪日外国人誘客事業に関する新しい取り組みとして、山形県鶴岡市において「LocoBee」の実証実験を行った。

■株価は徐々に水準切り上げて長期モミ合いから上放れ期待

 株価の動きを見ると、800円~900円近辺での長期モミ合いが続いている。ただし3月上旬に動意づき、やや乱高下する形となったが、3月13日には979円まで上伸する場面があり、モミ合い上放れの動きを強めている。

 3月17日の終値954円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS42円46銭で算出)は22~23倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は3.1%近辺、前期実績PBR(前期実績の非連結BPS1017円90銭で算出)は0.9倍近辺である。時価総額は約37億円である。

 日足チャートで見ると上向きに転じた25日移動平均線がサポートラインの形となった。また週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線が下値を支える形だ。長期モミ合いから上放れの展開が期待される。(MM)

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